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【予算850億の元バイヤーが解説】シニアのメイクは素晴らしかった!

こんにちはのじです。
(私の記事は #NP企画  で検索できます)

大手ドラッグストアで10年化粧品バイヤー、1年半雑貨のカテゴリーマネージャーをしていました。辞める年は予算850億を管理していました。

今は化粧品メーカーでマーケティング本部のディレクターやってます。

最近大手メーカーもシニア向けの女性コスメの開発が盛んになっていています。今後市場は間違いなく拡大するのでシニアのメイクについて気づいた点をおさらいとしてまとめてみました。

↓資生堂もシニア市場マーケティングを強化中

日本の女性の半分が50歳以上

2018年の人口ピラミッドによると女性の49%が50歳以上です。

日本を代表する50代といえばこの人

磯野フネさん 東京都在住 52歳

昔のイメージの50代は全力でおばあちゃんって感じです。

65歳以上の女性は東京都人口の1.4倍

日本では65歳以上を高齢者と定義しています。内閣府によると65歳以上の女性人口は1989万人、女性全体の約3割です。東京都の人口が1385万人のため約1.4倍の人口になります。ちなみに九州と四国全県の人口を合わせると1800万人位なのでそれよりも多いんですね。

内閣府より
65歳以上の女性は1989万人

九州1431万人、四国375万人

プリオール発売でシニアコスメが活性化

2015年1月に資生堂からシニアの向けコスメのプリオール発売しました。それまでセルフ系のブランドメイクで明確にシニアをターゲットにして打ち出しているものはなかったので業界的には結構なインパクトでした。

今までのコスメと違ったのは歳を取る事をネガティブなものとして捉えるアンチエイジングではなく、年齢を受け入れつつ前向きにキレイになろうというメッセージでした。

今はメイク品も充実

資生堂資料引用 長いけど分かりやすいです。

《発売の背景》

日本は、世界の中でも最たる超高齢化社会です。 2019年には50歳以上が全女性人口の50%を超えると言われています(※1)。 これからの日本は、 シニア世代がマジョリティーとなる、 時代の一大転機を迎えます。 

化粧品市場では、50歳以上女性の購入金額構成比がすでに46.7%(※2)を占めており、 市場規模で約1兆6500億円(※3)に上り、 シニアの化粧品市場は年々増加しています。

その中でも、 簡単で手軽に使えるアイテムが高い伸長傾向にあります。 直近5年を比較すると、 スキンケアでは「オールインワンクリーム」が484%、 メーキャップでは「BBファンデーション」が296%、 ヘアでは「カラートリートメント」が458%と伸長しています。 (※4)現代のシニア女性は、 簡単で手軽、 そして賢く美しくなれるアイテムを選択していることがわかります。 

※1 統計局人口統計、 及び、 日本の将来推計人口(出生中位・死亡中位)2014年度版
※2 50~60代 金額シェア/一般化粧品構成比 2013年
※3 50~60代 金額シェア×資生堂算出市場規模<2013年版> 資生堂調べ
※4 50代~60代 2009年度‐2013年度の購入率伸長率 資生堂調べ


《プリオールが捉える、 現代のシニア像》

資生堂は、プリオールを発売するにあたり6,672名のシニア女性に、 意識・行動・化粧品モニターなどの調査を行いました。 そこでわかったのは、これまで私たちが思い描いていたシニア女性とは相違しており、確実に美しく年齢を重ねる術を得ている新しいシニア像でした。

意識調査の中で、「行動様式」「価値観・美意識」については、 下記のような項目の共感率が高いことがわかりました(※5)。 

◆「行動様式」に関する項目

・することはきちんとしながらも、 毎日楽しく楽ちんにくらしていきたい(共感率98%)
・美しくなることに手間隙はかけたくないが、 手も抜きたくない(共感率90%)
・世の中の流行や潮流よりも、 身近な仲間の共感やふれあいから得られるものが多い(共感率97%)

◆「価値観・美意識」に関する項目

・いくつになっても「輝いている」と言われたいし、 そういう自分でありたい(共感率99%)
・人と比べるよりも、 自分らしい生き方やスタイルを大切にしたい(共感率100%)
・今までの人生いろいろあったけど、 今はとっても幸せだと思う(共感率96%)
・いくつになっても女であることをあきらめたくない(共感率96%)
※5 共感率=「共感できる」「やや共感できる」と答えた人の合計% (55~79歳女性 N=120 2012年9月 資生堂調べ)

また、 年齢に対する意識調査(※6)では、 「若返りたい、 若く見られたい」という意識よりも、 「年齢に捉われず新しいことにチャレンジして、 わくわくいつまでも輝いていたい」という意識が強いことがわかりました。 
※6 55~79歳女性 N=120 2012年9月資生堂調べ

上記の調査からみえてきたシニア女性の共通の意識は「加齢と上手につきあいながら、 私らしく輝きたい」という強い思いです。

一方、 肌に対する悩みは1人あたりの平均が13.4個と多く(※7)、 誰もが「加齢」による変化を実感していることがわかりました。

私らしく輝くために現代のシニア女性は、 年齢を超えたナチュラルビューティーであり続けたいという女性としての「理想」を満たしながら、 加齢による「本音」にも応えてくれるという裏腹な女心を叶える化粧品を待ち望んでいることがわかりました。 
※7 55~79歳女性N=200 2013年12月資生堂調べ

メイクすると引きこもりが減る

シニアの女性はメイクをしなくなると家に引きこもりがちになってしまうそうです。逆にメイクすると人に会いたくなったり、外出したくなったりするそうです。

↓女子SPA! > ビューティ > えっ同じ人!? ふつうの68歳が美魔女になった奇跡のメイク術より

メンタル的な要素も大きいようです。

外出している人は重度介護になりにくい

 日本公衆衛生雑誌によると重度要介護になる確率が、外出が週1回以下の人は毎日する人に比べて1.9倍、友人に合う頻度が月に1回未満の人は月に1回以上の人に比べて1.7倍になるとされています。人に会う事で脳に刺激になるのかもしれません。

50代の9割が老眼を実感

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の2015年調査によると、「40~44歳」で老眼の症状を感じると答えた人が42%、「45~49歳」では73%という結果だそうです。また「50~54歳」になると87%、「55~59歳」は90%に増加しています。

老眼鏡の市場規模は3500億

メガネの市場規模は5000億円、そのうち老眼鏡が7割の3500億円を占めています。シャンプー、コンディショナー、トリートメント合計の市場規模が約2000億円なのでその175%ととても大きな市場規模です。

老眼鏡とルーペの違い

老眼鏡は『近くにピントを合わせること』を目的として作られたものでルーペは『物を大きく見ること』を目的として作られています。

人は歳を取ると、目のレンズである水晶体を調節する筋肉が徐々に衰えてきて、近くのものにピントを合わせづらくなってきます。これが老眼です。だから手元の文字や物が見にくくなります。老眼鏡は水晶体を補助して目のピントを合わせることで、近くの文字やもをはっきり見えるサポートをしてくれます。

眼鏡型ルーペは、ピントは合うけれど小さい文字が読めないという人に、文字を拡大して読みやすくしてくれます。


老眼鏡は一般医療機器

老眼鏡は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(旧薬事法)」に縛られる商品です。老眼鏡を製造するには医療機器製造販売業の許可(老眼鏡は一般医療機器なので、最低でも第三種医療機器製造販売業の許可)が必要になります。

そのため誰でも作れる訳ではなく国から許可を取得している業者しか製造できません。またすべての商品には医療機器番号(承認番号、認証番号又は届出番号)が必要です。

拡大鏡は雑貨

拡大鏡は虫メガネと一緒なので雑貨扱いで国への申請がなても製造する事ができます。

ハズキルーペは拡大鏡

CMで大人気のハズキルーペは老眼鏡ではなく拡大鏡です。ものすごい画期的な商品のように見えますがスタイリッシュさを価値にしたルーペ(虫メガネ)です。だから年齢に関係ないなく使う事ができます。ただし老眼鏡と同じピント調節の機能はありません。

老眼になるとメイクがしにくい

老眼になるとピントが合いにくく、手元が見えにくくなるため、メイクが上手くができないと言った悩みがかなり多いそうです。

老眼になると手元が見えにくなります。でもメイクをするときには老眼鏡を外さないといけません。そうすると鏡がぼやけて見えてしまいアイラインなど細かい作業を必要とするメイクがやりづらくなってしまいます。特にリキッドタイプのアイラインは、太さがバラバラになって左右をバランス良く書くことは難しいようです。

老眼でもうまくメイクするには

①拡大鏡を使う

色々な度数があります。もっともポピュラーですね。置くタイプだけでなくクリップ式のものもあります。ソフィーナのプリマヴィスタなどミラーが拡大鏡になっているものもありますね。


②メイク用の老眼鏡を使う

メイクアップグラスという商品です。グラスが片方しかない老眼鏡です。NHKでも紹介された便利グッズです。今後需要が増えそうな気もするけどドラッグストアで売るには1000円以内がいいかも。作れるかな。


③老眼用のコンタクトを使う

遠近両用コンタクトはレンズの中心部に遠用、周辺部に近用と度数が分けて配置してあり、その間に中間用の度数が配置されています。そのため老眼鏡のように目線を変えなくても、視界をスムーズに切り替えることができます。眼科医での診察が必要になります。

まとめ

メイク市場は拡大は間違いありません。メイクをすることで前向きな気持ちになったりアクティブな気持ちになれるというのはいいことですね。シニアといっても元気で若々しい方も多いので、より充実した生活のサポートができるような商品を作りたいなと思いました。

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最後まで読んで頂いてありがとうございました。

のじ

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