スマホ依存 vol.20
スポーツ庁による「令和5年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査」が昨年の12月に発表されている。
調査の実施期間は1年前の令和5年4月〜7月。
体力合計点の状況として、令和4年度調査との比較では回復基調であるが、コロナ以前の水準 には至っていないとしている。
回復基調とはいえども、コロナ以前に戻っているわけではない。
何事も、壊れるのはあっという間。それを元に戻すには何倍もの時間と労力が必要である。
この調査で気になるデータがある。
それは、体育以外の運動時間の減少傾向が続いているということである。
つまり、生活の中で、自ら体を動かそうとする機会が減っているということではないだろうか。
笹川スポーツ財団の「笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2017~2021」調査によると、週7回以上運動・スポーツ、運動遊びを実施している「高頻度群」において、小学生3年生以上の子供達で減少傾向が続いているということである。
先のスポーツ庁の調査で、令和4年度との比較で、スクリーンタイム4時間以上の割合が小中学生の男女共に増加傾向にあり、小学生よりも中学生の方が増加率は高くなっていることからも、学年が上がるにつれスクリーンタイムが増え、運動時間が減る傾向は明らか。
今朝(R6.9/18)のNewsweek日本版で「子供がゲームス時間がどんどん長くなっている」という記事を掲載していた。
その記事によると、小学校6年生の児童に「ゲーム(コンピューターゲーム、携帯式のゲーム、携帯電話やスマートフォンを使ったゲームも含む)を、平日1日当たりどれくらいするか?」と尋ねた結果が、10年前の2014年では、1時間未満が一番多かった(32%)が、10年経った2024年では1時間以上が1番多く(25%)、4時間以上の使用者は10年前の倍の18%となっている。
このデータには地域差があるとのことで、長時間のゲーム実施率が高い県ほど、朝食欠食率が高い傾向にある(相関係数は+0.7059)。
長時間のゲームが睡眠不足を招き、起床時間も遅くなり、朝食を取らないパターンに陥る。
そして午前中は頭が働かずぼーっと過ごし、お昼ご飯をとり、午後からようやくエンジンがかかりだす・・・
活動が夜行型にどんどん移行していく。
この習慣を改めるには、基本各家庭での対策になることとは思うが、諸外国が子供にはデジタル機器を持たせないことを法律で定める方向に動き出しているように、日本も国の施策として子どものデジタル機器使用について思い切った舵取りが必要である!