続・ななを探せ
冬の散歩前、ななを探すことから始まると書いたが、たまにななは意地悪になる。
ある日の朝方、いつものように真っ暗の中、ななを探していた。
暗闇に少しだけ慣れた目で、リビングを見ていなさそうだったので姉の布団を探索した。
掛布団の上にはそれらしき姿は見当たらない。
布団の中か? と上から軽く押してみるが感触がない。
最終手段。
スンスンスンと空気中のななの匂いを嗅いでみる。
確かに、なな独特の匂いはする。
だが、ななの姿はない。
探しきれてないのかと、再び探してみる。
いない。
もしかして……と、リビングに戻り、ななのいそうな毛布の置いてある場所に戻ってみる。
「何してんの?」の雰囲気を醸し出しているように(思えた)なながそこにいた。
真っ暗だから、これまた私のざっくりとした感じで書いてみた。
「なな……、いるなら教えてよ」
そう、初めからななはリビングの毛布の上に鎮座まし、探しに来た私が通り過ぎるのを黙って静観し、いない姉の布団付近を一生懸命探す私をジーーっと見ていた、だけ。
見つかった瞬間のななは、
「……お散歩だよね」
のため息をついていた。