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そのときはやってくる

 痛みであまり食欲がなかった母は、とにかく喉越しのいいものを欲しがった。
 おかゆ、素麺、うどん、果物、ヨーグルト、ゼリーなどなど。
 小分けにして、欲しいといったときに食べさせていた。
 寝たままで食べさせるので、誤嚥だけは気をつけていた。
 お腹に食べ物が溜まってくれば、当然の現象がやってくる。
 当初は水分の処理のみだったが、いよいよ固形物の登場となった。
 腰が痛いとお腹に力が入らないので、排泄行為も大変だ。
 そして、その処理も大変だった。
 ビジュアルも臭いも衝撃で、夢にまで出てきて朝起きるのが憂鬱だった。
 

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