『Unityではじめる ROS・人工知能 ロボットプログラミング実践入門』 が発売になります。
『Unityではじめる ROS・人工知能 ロボットプログラミング実践入門』が来月発売になります。
この本は、「Unity」と「ROS」による「ロボット制御」と「人工知能」を実践するための入門書です。
対象読者は、
・ROSによるロボット制御を学びたい人
・人工知能によるロボット制御を学びたい人
・Unityの豊富な資産をロボットで活用したい人
になります。
「ROS」(Robot Operating System)は、オープンソースのロボット開発プラットフォームです。「ROS」によって、過去に開発された技術やノウハウを誰でも活用できるようになり、ロボット技術が大きく発展するようになりました。
しかし、まだロボットにできないこともたくさんあります。クルマの組み立てのように、決まった工程を繰り返す作業は得意ですが、片付けや料理のように、状況判断が必要な作業は苦手です。
そこで待ち望まれるのが「人工知能」です。現在、第3次人工知能ブームのまっただ中です。囲碁の世界チャンピオンに勝利したり、車の自動運転を行ったり、人工知能が活躍するニュースがたくさん報道されています。これを生かさない手はありません。
では、ロボットと人工知能を融合させるには、どうすれば良いのでしょうか。
ここで力を発揮するのが「Unity」になります。「Unity」はPCだけでなくモバイルや家庭用ゲーム機など、クロスプラットフォームに対応しているゲームエンジンです。近年では、VR/AR機器向けのコンテンツ開発や、建築/製造業のためのデジタルツインの基盤など、ゲーム以外のアプリケーション開発にも多く活用されています。
そして、ROS対応のロボットやアプリケーションと接続するためのパッケージ「Unity Robotics Hub」が提供されています。これによって、Unityとロボットを接続することができ、Unityの豊富な資産をロボットで活かせるようになります。
さらに、人工知能のパッケージ「Unity ML-Agents」を使って人工知能でロボットを制御したり、ゲーム用の3Dモデルのアセットを使ってロボット用のシミュレーション環境を作ったり、VTuberのモーション入力のアセットを使ってロボット用のコントローラを作ったり、と可能性は無限大です。
本書では、次の4つの事柄を解説します。
・ROS1 (Noetic)・ROS2 (Galactic) の使い方
・Unity Robotics Hubを使ったUnityとROSの連携
・Unity ML-Agentsを使った人工知能によるロボットの自立操作
・リアルロボットの制御
また、リアルロボットの例として「toio」と「myCobot」を使います。ロボットは研究用で高価なものが多いですが、この2台は低価格で高精度なため入門に最適です。
この本には「Unity」と「ROS」でロボット制御を行うためのノウハウを詰め込んでいます。本書が、ロボットプログラミングをはじめたい人の手助けとなり、より多くの分野でロボットと人工知能が活躍するきっかけとなることを願っています。