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『永遠平和のために』(カント、光文社古典新約文庫)~目次・小見出し~
この度、10/23(日)に、月例開催している哲学カフェで「戦争と平和」と題して、カントの『永遠平和のために』をベースとして対話していきます。
その参考資料の一つとして、光文社古典新約文庫版の『永遠平和のために』の目次と小見出しを整理しました。
ぜひ、目を通していただいて事前学習の参考としてください。余力があれば、訳者の中山元さんによる解説がとても充実していますので購入してみてください。KindleUnlimitedでは無料で読むことができます。
第一章 国家間に永遠の平和をもたらすための六項目の予備条項
◇戦争原因の排除
一 将来の戦争の原因を含む平和条約は、そもそも平和条約とみなしてはならない。
◇国家を物件にすることの禁止
二 独立して存続している国は、その大小を問わず、継承、交換、売却、贈与などの方法で、他の国家の所有とされてはならない。
◇常備軍の廃止
三 常備軍は、いずれは全廃されるべきである。
◇軍事国債の廃止
四 国家は対外的な紛争を理由に、国債を発行してはならない。
◇内政干渉の禁止
五 いかなる国も他国の体制や統治に、暴力をもって干渉してはならない。
◇卑劣な敵対行為の禁止
六 いかなる国家も、他の国との戦争において、将来の和平において相互の信頼を不可能にするような敵対行為をしてはならない。
◇予備条項の性格の違い
第二章 国家間における永遠平和のための確定条項
◇自然状態の廃棄
◆永遠平和のための第一確定条項
どの国の市民的体制も、共和的のものであること
◇共和的な体制の条件
◇共和制と戦争
◇三つの体制
◆永遠平和のための第二確定条項
国際法は、自由な国家の連合に基礎を置くべきこと
◇自然状態にある国家
◇<法・権利>の根拠
◇平和連盟の役割
◇消極的な理念としての連合
◆永遠平和のための第三確定条項
世界市民法は、普遍的な歓待の条件に制限されるべきこと
◇歓待の権利
◇世界市民法の可能性
第一追加条項 永遠平和の保証について
◇自然の配慮
◇氷の海と砂漠
◇戦争
◇戦争の意味
◇自然の意図
◇天使の国と悪魔の国
◇世界王国
◇商業の役割
第二追加条項 永遠平和のための秘密条項
◇許される秘密条項
◇法律家と哲学者
付録
◇政治と道徳の「対立」
◇永遠平和が「不可能」な理由
◇道徳的な政治家とは
◇実務的な法律家の過ち
◇三つの詭弁的な原則
◇政治と道徳の対立
◇理性の二つの原理
◇戦略問題と政策問題
◇普遍的な意志の威力
◇正義はなされよ……
◇悪の原理
◇神と人間の悪
◇政治と道徳の「対立」
◇公開性
◇公法の成立の条件
◇国内法における公開性の原則の実例-革命
◇国内法における公開性の原則の実例-他国との約束、他国への攻撃、合併
◇二重人格の二律背反(アンチノミー)
◇超大国への攻撃の二律背反(アンチノミー)
◇小国の併合の二律背反(アンチノミー)
◇世界市民法における公開性の実例
◇政治の策略
◇政治の二枚舌
◇公法の超越論的な原理原則
◇永遠平和という課題