いいね光源氏くんの楽しみ方 ①~⑨
■いいね光源氏くんの楽しみ方①『浮気のバレ方』
平安貴族は香りが大事
当時は蒸し風呂だけで
お風呂がないから臭い消しの為に
茶道ならぬ香道が流行った
家ごとに香りが決まっていて
香りだけであの人だとわかる
なので彼らは良い香りがする
ちなみに浮気するとすぐバレる
↑源氏物語ミュージアム
彼らは持ち運べる袖香炉で香りを持ち運んでいた
他にも香嚢(こうのう)と言って香り袋の原型は奈良時代からあった
どちらもお香の原料が東南アジアにしかなくめちゃくそ高価なものだった
↑袖香炉
ちなみに髪を結う理由は烏帽子を固定する為で
戦国時代でおなじみの月代(さかやき)も
蒸れるから剃っちゃえばいいじゃんという機能性もあった
■いいね光源氏くんの楽しみ方②『甘いものは麻薬』
平安時代は甘いものがほぼなかった
あっても果物・蜂蜜(養蜂技術が発展していないので高価)
甘葛(樹液を煮詰めた物)くらい
だから劇中で初めて食べた抹茶パフェに感動したのは至極当然
彼らにとっては麻薬も同然
(抹茶自体も当時無いがここはドラマのウソで一つ)
■いいね光源氏くんの楽しみ方③『貴族一所懸命』
平安貴族は実は超多忙!
現代の光はぐーたらですが
平安時代は宮中への夜勤も含めると休みは週1
朝は夜明け前に支度し日が昇る頃に出勤
お昼に帰宅すると和歌・蹴鞠・習字・史学のお勉強
(他貴族に舐められないよう必要な嗜み)
…たぶん光にとっては、すべてモテるため!
歌会で認められるか否かで
出世できるかも関係してたみたいです
もはや仕事の一部
■いいね光源氏くんの楽しみ方④『平安BL事情』
昔はバイセクシャルが当たり前
僧侶は戒律で女性NGだけど男性OKなので
欲求不満な僧侶は小姓とチョメりまくり
高位の僧侶に気に入られると親の身分が上がるから
親たちはこぞって子供を寺に差し出していた
その文化が平安貴族社会にも浸透し
光源氏にも疑惑のシーンがあるとかないとか
信じるかは貴方次第…
■いいね光源氏くんの楽しみ方⑤『イケメン陰陽師』
光が走りながら「いん、よう」の呟きは
平安時代は仏教より陰陽道が盛んで
ゲン担ぎを物凄く大事にしてたから
左足が陽、右足が陰
右足で家を出て目的地の門に入る時
足が逆だったら今日はゲンが悪いと帰ったり…
紫式部とほぼ同時代に陰陽師/安倍晴明がいます
■いいね光源氏くんの楽しみ方⑥『萌え袖の到来』
平安装束は柔らかで曲線的なフォルムの
いわゆる【柔(なえ)装束】がブーム
パリッと糊をきかせたり
きっちり折り目がついてるとダサいとされます
あと何故か袖が長くなりまくり
法律で規制がかかる事態にも
いわゆる【萌え袖】のルーツです
(※諸説あり)
奈良時代に唐の衣服に習って筒袖だったものが、平安時代中期には広袖になっています。しかし平安時代にどんどん袖が長くなり、これ以上長くするなと長さが定められました。
日本服飾史 https://costume.iz2.or.jp/column/39.html
■いいね光源氏くんの楽しみ方⑦『クズこと光源氏』
平安時代は囲碁が流行
二人の女性が打つシーンが
源氏物語『空蝉』にあります
その姿を勝手に家に潜入し覗く光
その後、夜這うも目標の空蝉はギリ逃げ
軒端の荻が残されたが
人違いが恥ずかしいし
若いから良いやと
そのままちょめる光くん
※今でいうただのクズです
ちなみに家に手引きしたのは
小姓の『小君』くん
軒端の荻とちょめった後
家に帰って反省会と称して
疑惑の共寝シーンがあります
…逃げのびた『空蝉』さんは衣を忘れてて
光源氏はそれを持って帰って香りを聞くシーンもある
変態が止まりません
どーでも、良いけど忍法『空蝉の術!』はこの話からできた?
■いいね光源氏くんの楽しみ方⑧『中将クリロナ!』
「蹴鞠」とは
相手に返し易い球を蹴り
技の美しさ礼儀正しさを競う
勝敗がない雅な競技
蹴る時は摺り足で
腰や膝は曲げず
上半身は不動
水鳥が泳ぐよう蹴る
かけ声は「アリ」「ヤウ」「オウ」
鞠の神の名を称えながら蹴ります
中将がバックを蹴る時の掛け声は「アリー!」
サッカーのルーツは中国蹴鞠(諸説あり)
ちなみに鞠の神様は
「夏安林(げあんりん)」
「春楊花(しゅんやうか)」
「秋園(しゅうおん)」
3~4歳くらいの子供で
顔は人、手と足と体は猿であったという
え…これ、人面猿ですね
妖怪のたぐいでは…?
(神様…お許しを)
↑藤原成通と蹴鞠の精の三猿
類似品に「バーゴン」「ヒバゴン」がいます
(諸説あり)
■いいね光源氏くんの楽しみ方⑨『ホスト中将の愛』
ホストクラブは大変お高く
シャンパンコール3万~
ホスト全員呼んでのコールだと100万~の店も
舞香、普通のOLなのにいつの間にか太客に
月1000万プレーヤーもいるとか…
プレーヤーはその日の売り上げNO1になると
閉店間際にソロで歌うラストソングの権利が貰える
中将が歌った和歌は
玉しきの
ひと夜は夢の
きらめきと
思へど君に
まさらざりけり
解説:玉で飾った美しいこの場所での一夜は夢のようなキラキラ輝くものだけれど君には勝らなかった
ちなみに中将のセリフ
「そなたが望むなら、比翼の鳥、連理の枝ともなろうぞ」
この「比翼連理」とは!
<比翼の鳥>
伝説上の生物で雌雄一対、空を飛ぶ時はペアで助け合わなければ飛べない鳥、仲の良い夫婦の例え
<連理の枝>
非業の死を遂げた夫婦が別々の墓にされ、そこから生えた木の枝と根が絡み合い、木の上ではつがいの鳥が鳴く
ここから男女の深い契りを表す
さすが中将さん、姫への愛が重い
↑「比翼の鳥」(また妖怪みたいなやつだ…)
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