3月30日

きのうは成田に着いたら久しぶりの友人から連絡が来ており、なにかと思えば「急だけど今日ごはん会があるからもし来れたら」とのお誘いだった。メンバーには会いたいひとや会ってみたいと思っていたひともいて、だけどさすがに移動で疲れたしなぁとも思い、成田から東京駅に向かうバスの中で散々迷った末、結局荷物を抱えて旅のゆるゆるの服装のまま向かった。そうして美味しいごはんやケーキを散々ご馳走になり、夜遅めに帰宅。長い一日だった。テラスから見えるビルの向こうの満月が綺麗で贅沢だった。

加計呂麻にいる間本当に携帯を触らなかった。そういうものだ。イベントの日はこれ以上ないほどによく晴れ、次の日は晴れのち曇り(泳ぎに出かけた、気持ちよかったけれど寒かった、やっぱり潜るのが下手になっていた)、その翌日はバケツというよりたらいをばっしゃんばっしゃんひっくり返したような大雨。あぁ島よ。

島に着いた最初の日、浜に出て海を見たとき、思わず口から嬉しい嬉しい嬉しい、と声が出た。本当に声が出た。ほとんど叫んだ。本当に嬉しかった。良い旅だったなと思う。島はいつも沢山のものを与えてくれる。かけがえのない存在。

そうしてきのうはだけど家に着いてからしっかりと荷解きをしてからベッドに入り、今朝はがしがし洗濯をした。桜を全然見ていないので今日は散歩がてら川沿いを歩こうかとも思ったけれど、ちょっと仕事をしていたら億劫になってやめた。だけどいつもと違うスーパー(家からは近いけれど駅からの通り道ではないので滅多に行かない)に行ったら途中の緑道に何本か桜の木があり、曇り空の下少し花を眺めた。島で撮った写真のフィルムが残っているので桜を見に行けばちょうど撮り切れるかなと思うけれど、明日は果たして外に出る気になるかどうか。どうでしょうか。

旅に出る前は冷蔵庫を空っぽにして出掛けるので、今日は食べるものがなにもなく、きのう帰りにコンビニで買った小さなヨーグルトと、ごはん会でもらったキャロットケーキを食べ、それからスコーン(モカ味、クルミとレーズン入り)を焼いて一日むしゃむしゃ食べていたらお腹は膨れるけれどやっぱり野菜が食べたくなって、夜はスーパーで買ってきた野菜あれこれでお味噌汁とサラダ。デザートに伊予柑とヨーグルト。そうしてまたスコーンをひとつ食べてしまうなど。

エーリッヒ・フロムというひとの『愛するということ』という本をこの1〜2ヶ月読んでいるが、やっと終わりが見えてきた。こういう本を読むとたまには頭を使う本も読まないとなと思う。身につまされるようなことが沢山書かれており、ひとまず集中力を高めることを目下の課題にしようと心に決める。

そう、島の友達にこの「決める」についてあれこれ話をしてもらい、わたしはずっと「決める」という行為から逃げてきたという自覚は薄々あり、その薄々がはっきりと明るみに出され、だけどやってみれば案外シンプルなことではないか、ということに気がついた今回の旅だったのだった。いろんなことは重なって起こるように出来ていて、だからちゃんとそれに気付いて汲み取れる自分でさえいられれば大丈夫、と思う。

1年1ヶ月ぶりの島には様々なニュースがあり、子供たちはしっかりと大きくなっており、やって来るひともいれば出ていくひともいて、いろんなひとのいろんな人生を思う。わたしはわたしを生きなくてはいけない。そのことと、もっと向き合わなくてはいけない。それが「決める」ということ、でもある。

連絡すると言われたので連絡を待っているが全然来る様子がないので自分から連絡してみようかどうしようか、今日は映画を観たいな。でも仕事をもう少し進めるのもいいかもしれない。いずれにしても今日はゆっくり湯船に浸かりたい。本を読み終えるかもしれないな。桜、見に行きたいな。

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