苦渋の決断、ホラー・サスペンス断食宣言
小学生の頃から、刑事ドラマが好きだった。最初の記憶は祖父が見ていた『はぐれ刑事純情派』や、祖母と母が見ていた『相棒』あたりだった気がする。母のベッドの下に落ちていた『名探偵コナン』の18巻を読んでから大ハマりして、1巻から最新巻まで全部読んだ。アニメや映画でも、コナンくんがトリックを解き明かしていく時間を食い入るように見ていた。
列車の時刻表トリック、密室殺人、不審な自殺・・たくさん見ているうちに、「こいつが犯人だ!!」と直感が働くようになってきた。ストーリーが読めるようになってくると、当たり前につまらなくなってくる。そこで現れたのが、『SPEC』や『ストロベリーナイト』だった。グロ耐性がないのでうげげ・・となりつつ、ゾクッとするような刺激を求めてホラーやサスペンスを見漁る日々が始まった。
海外ドラマ好きな母と『Xファイル』や『クリミナル・マインド』を見始めると、鮮烈な印象が残って変な夢を見るようになる。太ももから大根が生えていて、抜こうにも痛くて痛くて皮膚と大根がずりずりと擦れるのをリアルに感じる夢とか。
誰かに追いかけられて駅のホームから階段を駆け降りるが、手すりが全部ムラサキウニになっていて、棘が手の平に刺さり血塗れになる夢もあった。文字に起こしてみると本当に変な夢。『Xファイル』のゴキブリ回がトラウマすぎて、天井から大量の虫が落ちてくる夢も何度も見た。
最近は忙しくて疲れている時期だったのもあり、夢で見た恐怖感が目覚めても残っていたりする。『死刑にいたる病』とか『地面師たち』見てたら、当たり前に白昼堂々ひと攫うしなあ!
『死刑にいたる病』は中学生への拷問シーンがつらくてつらくて。よくあれを映画館の巨大スクリーンで見たもんだ。本当に15禁でいいのか?阿部サダヲの演技がうますぎて、いまだに顔を見かけると身体が拒否反応を起こすぐらい。こんなことがもし起きたら、と想像するだけで恐怖感に支配されてしまう。(アマプラ/ネトフリ)
どこにいても、何をしていても、心の底からは安心できない。最近の闇バイトの報道も不安な気持ちに拍車をかけていて、ただのフィクションとは到底思えなくなってしまった。
半年以上続いている悪夢を止めるためにも、苦渋の決断。ホラーやサスペンスは、しばらくお休みすることにする。代わりに何を見るかと言われると悩ましいんだけれども・・しばらくはハッピーエンドの優しい作品を見ようかなあ。無理かなあ。そこまでいかなくとも、グロいシーンが無い映画を見たいと思うので、おすすめがあれば教えてください。
ということで、わたしが変な夢を見るぐらい印象深かったドラマや映画をまとめて今日は終わります。今メンタル調子いいよ!とか、何か刺激欲しい!という方はぜひ見てくださいね。
⚫︎ ミッドサマー
暗い=怖い(明るければ怖くない)というホラーの王道を覆し、美しい白夜のなか凄惨な事件が起きていくのがどこか癖になる。村人たちは古くからの習慣を当たり前に繰り返しているだけだが、これを悪と言えるのか?罪に問えるのかわからない。善悪の価値観を考えさせられる映画。
⚫︎ FALL(フォール)
そんなとこ登ったお前が悪いだろうが〜!!と100%感情移入しきれない気持ちも抱えつつ、ひとつずつ希望が潰えていく過程で「頼むから何とかなれ・・」と祈らざるを得ない。どんどん精神状態がおかしくなっていく描写があまりにもリアルで恐ろしい。孤立と絶望を味わいたい方におすすめ。
⚫︎ クリミナル・マインド エボリューション
シーズン15で打ち切りかと震えていたら戻ってきて嬉しい!サイコパス、ソシオパス連続殺人犯の行動から、犯人像・被害者像を分析していく過程がめちゃくちゃおもしろい。エボリューションは政治が入り込みすぎて「もっと事件に集中させろー!」と思ったけど、やっぱりクリミナルマインドにしかないチームの雰囲気が大好き。
行動心理学系ならTHE MENTALIST(メンタリスト)も好き。心理学を極めたら「霊能力者」と名乗っても信じられるレベルになってしまうのね。
⚫︎ メメント
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考察厨にはたまらない。個人的には、同じクリストファー・ノーラン監督の『インター・ステラー』よりも救いが無くて好き。ただの「いい話」で終わらない、主人公の猟奇性が引き立てられるラスト。実際ハッピーエンドになんかなるわけないんだからあ!と思っているタイプなので納得感がある。
⚫︎ LAMB(ラム)
うわっ!と声を出してしまうぐらいの生理的な不快感がある "羊と人間のミックス" を、大事に育てる夫婦の話。穏やかな日々のなかに息づく違和感、淡々と進んでいく物語への静かな焦り。この不安を押し殺せば幸せなのか?ラストの続きを想像して悶々としてしまう映画。
⚫︎ 関心領域
最近映画館に足を運んでいなかったけれど、これだけは映画館で見た。アウシュビッツ収容所の隣に住み、その恩恵を受けて暮らす家族の話。無関心、「何もしない」という加害。ユダヤ人大量虐殺の裏で裕福に暮らすひとがいるのは、戦争や競争の影で甘い蜜を吸う現代と根本的には何も変わっていないのかもしれない。無責任に責められない、自分の立ち位置を考えさせられる映画。
▼ まだサブスクに出ていないので、本を貼っておく
もっと書きたいものたくさんあるけれど今日はここまで!
夏でも冬でもアイス食べるでしょう?「怖い話は夏のイメージ・・」なんて気にせずに、秋の夜長をわたしの分まで楽しんでくださいね。それでは、おやすみなさい。
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