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次の公演に向けて

2023年7月8日(土) プロジェクトなづき稽古

この日は久しぶりの稽古でした。本番を経たことで得たものを早々に失わない為にも間をできるだけあけない稽古は必要だと思います。

公演『門』稽古時より秋にもう一つプロジェクトなづきの公演をうちたいと考えていました。ゴーレム佐藤さんと上野憲治さんが稽古場にやって来たのでゆうるり呑み語らう中でその提案を共有しました。すぐさまゴーレムさんより妙案が。候補日はピックアップしたもののまだ公演日を確定していないのでその案については秘密ですが、恐らく公演のタイトルにもなるのではないかと。舞台装置を作ってしまうか照明で見せるか……仮留めの段階でもこれから形になってゆくものの話を具体的にすすめてゆくことはたのしいです。また、リラックスした状態で話し合うことはある種の稽古の中で大切だと感じます。身体の変な力が抜けている時に思いがけない発想や普段考えていることを深いところで共有できるからです。

さて夕暮れになり自主稽古開始です。上野さんが踊られる時の表情はよい意味合いで一種をそろしいものを感じさせる、そう月読彦さんはおっしゃっていました。上野さんは踊りと抽象度の高いことばを組み合わせ、あらゆる感情が優劣なく混在するパフォーマンスをされました。踊りとことばが同時にあるのはまずとてもよい、とゴーレムさん。

次に川津は或る記憶を基盤にブロカントの物入れを抱えてアクト。川津の場合、田口和さんとゴーレムさんの稽古の両方に参加していたことはよかったと思います。「表現してやるぞ」というような滑稽な……強張った構えがだいぶ改善されたからです。5月の公演後のバラシの際、田口さんからは「このあとはゴーレムさんにみてもらうといいよ」と個人的に言ってもらいました。ゴーレムさんは微笑みながらいいとも悪いとも敢えて言わずにご自身の故郷に残っていたある風習について話して下さいました。「内側へと入ってゆかないようにね」のことばに思わずハッとしました。以前までしばしば詩の合評会で先生に言われていたことと同じことばだったからです。自分が共通してもっている課題を改めて自覚できたのでよかった。

ゴーレムさんは両手に観葉植物と薬罐を抱え山のてっぺんを渡ってゆくというある意味難解でシュールな世界を披露。

月読彦さんは極力台詞のない踊り中心のパフォーマンスをアウトプットしました。「今のは作品だね。このまま稽古で終わらせるのは勿体無い」「奥野(月読彦)さん、もっと表現に戻った方がいいですよ。やっぱり奥野さんの構成はいいな」とメンバーからの感想。月読彦さんはパフォーマンスにおいて過去のことにほとんど興味を示さない傾向が強いので不思議そうな顔をしていました。

有意義な時間でした。今月はもう一度稽古があるので、それまでにまず場所をおさえなくては。

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