手紙

『手紙』



君に　手紙を出そう


メールじゃない、ラインじゃない


ペンで描かれた　僕の手紙




君にさよならと言われて　


落ち込まないように


逃げて　逃げて　もぐって


月日が経ち


日常になんでもない　笑いだけ取り戻した




君は　もうそこには　いないの？




僕が　そこから逃げることが


人を傷つけることなんて


気付かなかった


逃げてることにも　気付かなかった


割り切って生きることが


大人だと思っていたの




でも　違うんだ　


そう　違うんだ




描きたい線を描けばいい


心に響く色を置いていけばいい


今　僕にわかることはそれだけ


小さな子供の 小さな大人




そうやって

君の不在をうめる


何かが見える気がした


すがっていた


そうしか出来なくて




許して

ほしい



もうすぐ　訪れる


淡いむらさきいろの　秋の空を


きらいにならないで



僕のありがとうが　届くまで