《写真と文章》15人の子どもたち
📷minolta tc-1×Kodak gold200
担任をしている2歳児クラスの子どもたち。
ここ数ヶ月で、簡単なストーリーのある絵本を楽しめるようになってきた。
半年前までは繰り返しのあるお話(大きなかぶなど)の絵本を好んで読んでいたのに、今年に入ってグッと理解力や想像力が高まっている。
こちら11ぴきのねこという絵本の表紙絵。いくつかシリーズがあってうちのクラスの子たちは、ブタが出でくるお話が好きだ。
ブタのおうちを乗っ取った11ぴきのねこは、最後に台風が来て、家ごと風で飛ばされてしまう。
ページがめくられるたび、前のページでどのようなことが起こったのか覚えていなければ全体の話を掴むことは難しい。
みんな覚えられるようになったし、その上で話を理解できるようになったということ。みんななかなかやるなあ。
そんなわたしのクラスの愛すべき天才子どもたちに素話をしてみた。
絵もなし、小道具もなし。視覚からの情報一切なし。
さあわかるかな。
お話をするタイミングは、みんなが布団に入って寝る前の時間。
静かな空間で子どもたちが話を聞きやすいように。
主人公はうちのクラスの子どもたちと担任。
お腹がすいた鬼が、みんなを食べちゃうストーリー。
食べられたままだと救いがなさすぎると思うので、鬼は食べ物丸飲みタイプをセレクト。全員丸飲みでお腹の中に入る。運良くお腹の中にあったハサミを使い、鬼のお腹を空けて外に出る。
お腹を切ったままでは鬼がかわいそうなので、みんなで縫ってあげる。「お腹がすいただけなんだ。食べちゃってごめんね。」と謝った鬼。最後はみんなで給食を食べてめでたしめでたし。
食べられちゃうあたりで「先生たちも一緒に食べられました。」と言ったときの子どもたちの顔。
目をまんまるにして、
「それはさすがに終わったわ。先生も食べられちゃうなんてお先真っ暗だわ。」
って顔してて面白かった。笑
声を出さずに聞いていた子どもたちだったけど話が終わった後に、舌ったらずボーイが一言。
「でも、なんで鬼のお腹の中にハサミがあったんだろうね。」
そこついてくるのかー
確かに不自然だよねー
「なんでだろうねー。間違えて食べちゃったのかな。」って誤魔化したけどその後も納得してない顔してたな。笑
でもそこはちょっと見逃してほしいところ。なんてったって、その場で即興素話なので起承転結させるだけで精一杯の先生なのよ。
次回はもう少し自然な流れでお助け道具が出てくるようにしなくては。
明日はどんな話をしようかな。