イタリアでの授かり結婚
私はいわゆる授かり婚をすることになった。
同棲してから2年ほどたち、子供について考えていた矢先に私の妊娠が発覚したためだ。
最初は結婚式用のお金を貯めるために2年ぐらい後に結婚をしようかと考えていたが、今後日本に移住する可能性も出てきたため、子供が産まれる前に結婚をすることにした。
私は結婚式に憧れがそこまでなく、役所で婚姻届けが提出さえできればよかったが、イタリアだとそのようなシステムではないらしい。
イタリアではまずpubblicazioneといって、14日間区役所に新たに夫婦になる名前を張り出す必要があるらしい。この期間が終わってから、結婚が許される。婚姻届けを提出するときも、提出するだけではなく、区役所で式を行うことになる。通常の流れだとその後レストランでパーティーを行うらしい。
区役所によっても異なるが、通常は平日と土曜日の午前中に式を行う場合、追加料金が発生しないらしい。需要のある週末には追加料金が発生する。
ちなみにヴェネツィア島内の区役所だと、日にちに関わらず追加料金が発生し、式場もいくつかの選択肢から選べる。式場のグレードによって値段が上がっていくようだ。
予想外の支出となるので、私は最初パーティーを行うことに消極的であったが、相手方の家族にとってはパーティーを行わないことは有り得ないらしく、これからレストランを予約することになりそうだ。費用は日本で行うよりは抑えられそうで助かる。
区役所では恐らく式に出席できる最大人数が設定される。レストランでのパーティーは、出席者全員がグリーンパスを所持している必要あり。個人的に心配していた点だったので、このように規則で決められているのはありがたい。
日本にいる両親にも一応声をかけてみたが、この状況下だから式への参加は難しそうだ。区役所が式のストリーミングをオンラインで行ってくれるサービスもあるようなので、遠隔で参加することになりそうだ。便利な時代になったものだ。
ひとまず大使館で必要書類を入手し、その後その書類をアポスティーユする。市役所でpubblicazioneと式を予約。レストランを探す。引き出物を探す。服を探す。美容師さんを探す。カメラマンを探す。…
とりあえず私も婚約者も結婚式にこだわりはないので、楽しく乗り切れたないいなと思う。