優しく生きたいのだが…

優しく生きたいのに、できない。
普通に、道に迷った人や、何か落とした人や踏切を渡りきれない人や市井の困っている人を見たら行動するし、よほどの悪意に出会わない限り怒ったり嫌な顔もしない。騎士であれ、と自分に課している。
だけど、優しく生きられてはいない。

そもそも、人の感情にうといし、興味がないから、優しさの真相がわからない。
噂話や悪口はもとより、他人の旅行話や高い買い物の話も、全然興味がない。
興味なくても、普通に聞くふりをしているのに、いつしか敬遠される。

優しくないと合格でないような心の枷があり、ずっと不合格のまま、今日までいきている。
誰にあっても、皆が結局私をいらないほうに分類する。
もう、優しくならなくても、鬼みたいに生きても、いいんじゃないかしら？と考える。