クレーム電話の人の人生
仕事でクレームの電話を受けた。
過去に嫌な目にあったことも含めて、ぎゃあぎゃあカラスが叫ぶように語るヒステリックな男性の声だった。
相槌のように謝りながら適当に聞いていて、
なんて、他人に期待しているんだろう、と不思議な気持ちだった。
全く知らない他人に、こんなに熱意をこめて自分の怒りや悲しみを伝え、わかってもらいたがって、わかられることを期待して、感情をたかぶらせてエネルギーを使い、しかも電話代自分持ちなんて、よほど周囲にあたたかな優しい人が集う幸せな人生を歩んできたのか