「奪塁数」から捉える、陣取りゲームとしての野球
今日は”奪塁数”という指標を紹介して、野球の新しい見方を提供できたらと思います。
奪塁数とは
奪塁数とは東大野球部アナリストの斎藤周(あまぺん)さんが提唱するアイデアで、どの程度進塁できたかという視点で攻守を評価する考え方です。
残塁数=進塁数-アウト数
で計算されます。
例:
内野ゴロ:-1
ヒット:+1
盗塁死:-2(進塁失敗とアウトのため)
詳しくは
https://note.com/amapen/n/na1766d280fce
を参照ください。
陣取りゲームとしての野球
一般的な野球観では、攻撃側は得点を狙い、守備側は得点を奪われる前に3アウトを取ると考えられています。攻撃と守備は別で扱われることが多いです。
しかし、奪塁数を使うと、野球が奪塁をめぐる陣取りゲームとして捉え直すことが可能です。
というのも、奪塁数で考えると
-3 ~ 0:無得点でイニング終了(守備の勝ち)
2 ~ :イニング中得点が入る(攻撃の勝ち)
となります。下図にイメージを示します。
すると、奪塁数0(イニング開始時)を基準として、右の陣を取れば攻撃側の勝ち、左の陣を取れば守備側の勝ち、という陣取りゲームとして捉えることができます。
陣取りゲームのイメージ
野球を陣取りゲームとして捉えると、サッカーやバスケといったスポーツと同列で扱うことができるので。、他のスポーツにおける理論や技術を応用しやすくなる可能性があります。
例えば、陣をどうやって取るかという視点からサッカーの4場面的(攻撃、守備、トランジション×2)に野球を捉えるのも面白いですね!
補足
奪塁数というアイデアは長打が少ないリーグに向いていると思います。
というのも長打があると奪塁数が一気に増加してしまうので、陣取りゲーム感がなくなってしまうからです。
プロ野球やメジャーリーグでは適応が難しそうですが、
投高打低のアマチュアリーグや格上の相手と戦う時には参考にできそうですね。
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