
この戦争は、単なるロシアとウクライナの対立ではなく、西側(NATO・EU)とロシアの地政学的な対立が背景にあります。
ロシアとウクライナの紛争の始まりは、2014年のウクライナ危機に遡ります。以下、経緯を簡単にまとめます。
1. 2014年のウクライナ危機
• 背景
ウクライナは、旧ソ連崩壊後、ロシアと西側(EU・NATO)の間でバランスを取ろうとしていました。しかし、2013年に当時の親ロシア派のヤヌコビッチ大統領が、EUとの連携強化を拒否し、ロシア寄りの政策を進めたことで、国民の間で反発が高まりました。
• マイダン革命(2013年11月~2014年2月)
• EUとの協定を拒否したヤヌコビッチ政権に対し、キエフの独立広場(マイダン)で大規模なデモが発生。
• 2014年2月、デモ隊と治安部隊の衝突で多数の死者が出る。
• ヤヌコビッチ大統領は逃亡し、暫定政権が発足。
• クリミア併合(2014年3月)
• ロシアは、ウクライナの政変を「違法なクーデター」と見なし、親ロシア派が多いクリミア半島に軍を派遣。
• 住民投票(国際社会は認めず)を経て、ロシアはクリミアを一方的に併合。
• これに対し、ウクライナや西側諸国はロシアに制裁を課す。
• ドンバス戦争(2014年4月~)
• 東部のドネツク州・ルガンスク州(ドンバス地域)で親ロシア派武装勢力が独立を宣言。
• ウクライナ政府軍と親ロ派の間で紛争が始まる(現在も続く)。
• ロシアが親ロ派を支援したことで、戦闘が激化。
2. 2022年のロシアのウクライナ侵攻
• 2021年末から、ロシアはウクライナ国境付近に大規模な軍を展開。
• 2022年2月24日、ロシアが「ウクライナの非軍事化と非ナチ化」を名目にウクライナへの全面侵攻を開始。
• 侵攻当初は首都キエフ攻略を目指したが、ウクライナ軍の抵抗や西側の軍事支援により失敗。
• その後、戦線はウクライナ東部・南部に集中。
3. 現在までの動向(2025年時点)
• ロシアとウクライナの戦争は継続
• ロシアはドンバス地域や南部の支配を強化。
• ウクライナは西側の支援を受け、反攻作戦を展開。
• 国際的な影響
• NATOの東欧諸国への軍事支援が拡大。
• 欧米の対ロ制裁が強化されるが、ロシアは中国・インドなどと経済関係を強化。
• エネルギー危機(ロシア産天然ガスの供給減少)による世界経済への影響。
まとめ
• 2014年:ウクライナの政変 → ロシアによるクリミア併合 → ドンバス戦争開始
• 2022年:ロシアが全面侵攻
• 2025年(現在):戦争継続中、ウクライナは西側支援を受けながら反攻を続ける
この戦争は、単なるロシアとウクライナの対立ではなく、西側(NATO・EU)とロシアの地政学的な対立が背景にあります。