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いのちのエンジニア | 臨床工学技士とは

いのちのエンジニア ー 臨床工学技士は医療機器を通じて「いのち」を支える存在です。医師や看護師といった医療の国家資格のひとつで、今の医療には欠かせません。そんな大切な役割を担う臨床工学技士。みなさんは知っていますか?

臨床工学技士は英語で表すとClinical Engineer:CE、少し前まではMedical Engineer:MEと呼んでいるところも多くありました。

臨床工学技士を表すキーワードは「生命維持管理装置」「安全」。この2つから、臨床工学技士の姿を探っていきたいと思います。


1.臨床工学技士と「生命維持管理装置」


今の医療には医療機器がなければ成り立ちません。体温計や血圧計、AEDも医療機器です。この医療機器の中には生命維持管理装置というものががあります。名前の通り「生命」を「維持」するために必要な医療機器です。

人が生きていくためには、呼吸循環代謝などが正しく機能することが必要です。何らかの事情によってこれらの機能が低下してしまった人に対して、生命維持管理装置一時的にその機能を代替します。

この生命維持管理装置の操作は臨床工学技士が行っています。つまり、臨床工学技士が関わる患者さんというのは、生命維持管理装置がなければ命を落とすような状態の人、ということになります。

生命維持管理装置が必要な状態では、意識がなかったり全身麻酔下である場合があるので、働く臨床工学技士の姿を見かけることは難しいことが多いのです。
しかも、若い方に生命維持管理装置が必要になることは少なく、臨床工学技士が身近な存在になることは難しいのかもしれません。

臨床工学技士が関わる生命維持管理装置はいくつもの種類があります。👇こちらでその概要を紹介しています👇

2.臨床工学技士と「安全」


臨床工学技士が扱うのは生命維持管理装置だけではありません。

医療機器はとても便利で欠かせないものです。しかし、その扱いを間違えたり、適切な管理がされていないと、生命に関わる大きな事故につながることがあります。

臨床工学技士は事故を防ぎ、医療機器安全に正しく使用するため、次のような様々なシゴトを通じて、適切な環境づくりを行っています。

  • 医療機器の使用状況の確認

  • 医療機器の管理、点検

  • 医療機器の安全講習会、勉強会

  • トラブルへの対応

  • 病院と医療機器メーカとの橋渡し役

こういったシゴトは地味に感じるかもしれませんが、とても大事なことです。様々なインフラや設備が適切に管理されることで、みんなが安心して利用できるように、医療機器が患者さんに安全に正しく使ってもらえる環境を整えておくことは絶対に必要なのです。それを支えているのが臨床工学技士です。

3.臨床工学技士のシゴト


では臨床工学技士は病院内のどこで働いているのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。実はほぼすべての場所に出入りしているといっても過言ではありません。

  • 手術室

  • 集中治療室(ICU)

  • 救命救急部門

  • 新生児集中治療室(NICU)

  • 透析・血液浄化部門

  • 医療機器管理室

  • 一般病棟

  • 外来

  • 心臓カテーテル検査室

  • 内視鏡検査室

  • 高気圧酸素治療室

  • 滅菌部門

  • 医療安全対策室

👇救急医療新生児集中治療室での臨床工学技士の役割をまとめてみましたので、こちらもぜひご覧ください👇

テキストだけで臨床工学技士の仕事をお伝えしても、いまいちイメージが沸かないかもしれません。以下は日本の臨床工学技士の団体のホームページです。👇こちらでは臨床工学技士の働く姿を動画で紹介しています👇ぜひご覧になってみてください。

4.まとめ


最後までご覧いただきありがとうございました。
医療機器を通じて「いのち」を支える臨床工学技士。病院の中で様々なことろでとても大事なシゴトをしていますが、医療を受ける人がその存在に気付くことは少ないのかもしれません。

病気や事故は、いつ自身や大切な人に起きるか分かりません。でも、そんなときは臨床工学技士がみなさんの「いのち」を支えています。