土づくりは大事だよ!って話。
農タイムズを通して段々と農を営むことに興味が湧いてきております、編集部井上です。がしかし!まだまだ「農」を営むことには知識が必要なのでは!と思っている毎日を過ごしております。
そんな中、前のお話では「いい野菜って何?」といったテーマで野菜を作る側と消費する側のマインドの大切さを今村編集長から教えてもらいました。
今回は井上が一番気になっている「土づくり」を教えてもらうことに!
家庭菜園でも農家の方でも気になりませんか!?土づくり。
大事だろうなとは思いつつどんなことが土づくりに隠されているのか
今日も今村編集長に聞いてみたいと思います!
ー井上
今村編集長、今回もよろしくお願いいたします!
今回は野菜作りには欠かせない「土づくり」について教えてください!
ー編集長
確かに「土づくり」は本当に大事!
改めて野菜作りは土7割・苗2割・水等1割かなと私は思ってたり・・・いや、違うかなー。
ー井上
違うかなー!?笑
ー今村
笑。人によっていろいろな見解があると思うんです…
とにかく、作物を作る上で大きく関わってくるのは「土・苗・水」だと思うんですよね。
ー井上
確かにこの3つは野菜作りには欠かせなさそうですね。
野菜作りには欠かせない3大要素ですね。
ー今村
ですです。
水に関しては露地栽培とかだと、より天候に左右されるので頑張っても操作できないというか。
細かいところで言うと大事なのは
いい苗を作る!
いい状態で植える!
いい土で!
かなと思うんですよね。
タイミングはめちゃくちゃ大事になってくるんですけど、その上でやはり「土」は大事。いい土でなかったら枯れてしまいますし、そう考えると要素的にはやはり7割くらいあると思います。
ー井上
九州の土壌とか北海道の土壌とか本州の土壌とか色々あるじゃないですか?
気になるのが、例えば福岡の土壌を群馬の土壌に持って行って肥料を撒いたりして土壌を変えたりしても成り立つものなのかというところなんですけど。
ー今村
一般的に他の圃場等から土を持ってくることを「客土」って言うんですね。
例えば自分がやっているところで「この作物全然育たない!」となった時に土の総入れ替えというか土のお引越しでガラッと入れ替えることがあるんですけど、客土をしてまで物を作るっていうよりかはその土地のその土でできる物を作るっていうのが農業の一般的な考えかなとは思います。
ー井上
なるほど。
ジャガイモ作りたければそこにジャガイモ用の土を持ってくるのではなく、人がジャガイモに適した土地に動く(又は土を作る)という感じですね!地球に生かされてますね!
ー今村
本当ですね。地球に生かされている。
土でいうとあと野菜を作るうえで大事になってくるのが「酸性なのか」「アルカリ性なのか」という所になってきます。基本的には葉物はアルカリ性とか、芋類は酸性が良いとかあるんで、そこの調整を堆肥だったりとか化成・有機肥料で調整していくっていうのがいいのかなと思います。
ー井上
なるほど。
土の酸性アルカリ性ってすぐ変わるもんなんですか?
ー今村
何をどのくらいの量入れるのかによるんですけど、変えようと思えばすぐ変えれると思います。(が、結構マンパワー使いますよ…笑)
ー井上
ほー!
土ってもっと変えるの難しいと思ってました。
ー今村
これは例えばの話なんですけど、
タバコの吸い殻を土にポンっと落としましたと。
そうすると、タバコを落とした部分はアルカリ性になるんですよ。
これは極端な話で、タバコの1本や2本で土の成分が大きく変わることはないですけど、局所的に土を変えようと思えば変えられますね。
なので土壌分析を細かいところだと一年に一回は必ずやってて、その土地の土の状態を見たうえで次の作物を植える時にどういう肥料入れようかなどを計算していますね。
ー井上
なるほど。なるほど。
どういう環境で変わっていったりするんですか?
雨とか?
ー今村
そうですね。雨とかもあるんですけど作物を作った後に漉き込んでいく際に漉き込んだものが肥料になったり、肥料の残り(残肥)が蓄積していくと、どんどんと成分が変わって行ったりしますね。
今はまだ感覚的にやってる部分があるので…
ー井上
感覚って、食べたりするんですか!?笑
ー今村
ありますよね!そういう話!笑
仙人みたいな人が土食べて・・・ってさすがに私の舌は肥えていませんが!笑
ー井上
笑!そこまではないんですね!
では今村さんは実際どんな検査の仕方をされてるんですか?
ー今村
そうですね。
簡易的な検査キットはあるんですけど、本当に簡易的で。
調べる項目がいくつかあって、基本的にはEC・PH・CECなどというものがあるんですけど。
土壌全体を見る時には物理性・化学性・生物性が必要で、保水性・排水性・通気性はこれの「物理性」に値します。化学性の中にphとかそういったもの、生物性の中に微生物といった有機物が入ってきますね。
よくいう団粒構造という土の塊ができるといい土だなという感じです。
その上で有機物はすごく重要になってくるんですよ。
微生物が土の中で生きやすい環境なのかどうかが重要だったりします。
作物が育つ下の部分にもきを使いながらというか、微生物にも餌をやっていくみたいなイメージですね。まあいうのは簡単、やるのは難しいんですけどね。しかも、有機物をバンバンいてていけばいいかというとそういう話でもなく。
結局バランスですね!!
ー井上
なるほど。そうですよね、難しそう。
でもこれを知ってるか知らないかでは農を営むにあたっては違いが出そうですね。
ー今村
ですね。簡単にいうとPHの数値で育てやすい作物があったりするのでそれを参考にしたりするのもありだと思います。
ー井上
例えば生ゴミをたまにお庭に撒くとか聞くんですけど、それはダメなんですか?
ー今村
それはあんまり良くないですね。
直で畑にというよりもコンポストで熟成させて畑に巻いてあげるというのがベストですね。
ー井上
いやー面白いですね。
農業は化学や。
ー今村
まさに農業は化学。
感覚的に考えることも大事ですが、こういう風に化学的に考えていくのも面白いですね。
とにかく土は大事ということで、私も現場で勉強中ですので、今後何か面白い情報や知識を身に着けたら、土シリーズの記事を上げていきたいと思います!!
ー井上
はい!ありがとうございます!!
《運営》