5月4日 鳥について

 結論からいうと、東京でカラスはいなくなった。

 というのも、温暖化の影響なのか、過去の都知事の所為なのか分からないが、他の種類の鳥が増えたからだろう。

ジャングル・クロウよろしくコンクリート・ジャングルと相性が良かった影響なのか、かなりの数が東京圏に居着いていたのは事実。

 しかし、ゴミを漁るカラスと人間での紛争が絶えず、有事の民間人とも言えるカラスの卵に手を伸ばしたのだ。結果として、カラスの肩身は狭くなったといえる。

カラスが居なくなるのを待っていたかのように、ヒヨドリ椋鳥ムクドリなどの見たことのない鳥が現れるようになった。

 カラスより先に、家屋のタワー化や老朽化により木造住宅の減少、耕作放棄地の増加等により餌の確保や営巣することが難しくなったスズメが姿を消したらしい。似たような理由で、ツバメも減少している。

確かに、米の刈り取り前に信濃の別邸に行くと丸々肥ったスズメが幾羽も見られる。余りその時期に行かないから見たことがないが、ツバメも巣作りをあちこちでしているのが見られる。

 風向きに拠るものなので判断付かないことだが、迷鳥とされる鳥が増えてきている。温暖化によって偏西風が乱れているという人もいるが、その実、定かではない。

 本家側の梅に蜜を吸いにきている目白メジロが居るのは雪月風花の一つとは父の談。ただ、そんなものを見たことはない。

昔は、桜も合ったらしいけど、とある事情で切ったとのこと。「残念だけど、そういう訳なら仕方がない」とも言っていた。

どういうことなのかは分からない。

 母は、本家の最寄りの海浜公園にある鳥の楽園バードサンクチュアリ大鷹オオタカがいるという情報があり、探しに行ったが、見つけた試しがない。

他にも、三県境のとある遊水地に猛禽類モウキンルイを観に行き地元では先ずお目にかかれないノスリという、お腹の白いタカを観て大層喜んだけれど、別邸付近ではノスリだけでなくトビ長元坊チョウゲンポウミサゴといった猛禽類だけでなく、百舌鳥モズ尉鶲ジョウビタキ緑啄木鳥アオゲラキジ筒鳥ツツドリ頬白ホオジロなどの鳥が普通に飛んでいるということで、関心が薄れ双眼鏡を手にすることも、ファインダーを覗くことも減ったとのこと。

 とある臨海県のコンビニで、父はアイスを買い、食べ歩いているとアイスを持っていた腕が急に重くなりアイスが消えていて、アイスらしきものを脚で持っているトビが遠くに行くのを見た。トビに持って行ってしまわれることがよくあるらしく注意喚起のポスターがあちらこちらに掲示されている。音も、風もなく近づき奪って行ったために、父はその時かなり驚いたらしい。その様子を見られなかったとして、アイスを奪われた父よりも悔しそうに母はしている。

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