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最近注目の子実トウモロコシも有機栽培でつくれます

子実トウモロコシは、輸入飼料の供給不安・高騰と豆・麦に加えたあらたな輪作の一品目として、道内でも最近注目が高まっています。2022の作付面積も1280町と、前年から35%も増えています。

そんな子実トウモロコシを有機栽培で作れないかと、2019年から栽培が始まっています。

栽培方法は、慣行栽培とほとんど変わりません。

道内の子実トウモロコシ栽培は、慣行栽培でも除草剤以外の農薬はほとんど使用されていません。無農薬でも病害虫の心配は今のところ無いようです。

除草については、大豆と同じ培土式カルチ除草が使えます。しかも、トウモロコシは生育が早いため、大豆よりも楽に作業をすることができ、除草剤無しでもまったく問題ありません。

6月10日と7月7日の圃場の様子です。トウモロコシは生育が早いのであっという間に畝がふさがり、カルチ除草に入れる回数も少なくすみます。

具体的には、大豆では年7回ほどカルチ除草に入りますが、トウモロコシでは年3回で十分です。

肥料は鶏糞300㎏/反の施肥で、収量800㎏/反が安定して取れています。

子実トウモロコシを栽培する一番のメリットは、大量の作物残渣を圃場に還元できることです。

収穫後は、トウモロコシの茎葉が、土が見えないぐらい表面を覆っています。

トウモコロシ残渣は1~1.4㌧/反にもなると言われています。
これだけ大量の炭素を土に還元できることは、土作り、腐植を増やすことにつながり、翌年以降の作柄・品質にとてもいい影響が期待できます。慣行栽培の試験ですが、トウモロコシの後作の小麦が7~9%増収した結果もあります。
地上部だけでなく、根も地表面から2.4mも下に伸長するため排水性の改善効果も抜群です。

作業がラクで栽培しやすい、地力を高めて土作りができる、緑肥効果がある一石三鳥以上の品目です。

収穫された有機栽培の子実トウモロコシは、オーガニック牛乳の牛の餌用に販売していますが、飼料用以外にもキノコ栽培の材料やコーングリッツなどの食用としても販路拡大が期待できます。

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