1.テレワーカー式「農業技術検定試験2級を1ヶ月で合格する方法」~その1 テキスト地獄編〜
農業大学校に入学して1ヶ月たったある日。
「農業技術検定」というのがあるのを教えてもらいます。
平たく言うと「農業に関する知識を測る検定」。
1級から3級まであり、3級は大体農業高校生レベルで2級は有識者程度、1級に至ってはエキスパートといった具合です。
試験は1ヶ月後とあって農業に関して知識がほぼなく、3級でさえ難しい状況でしたが「どうせなら難しい方へ」と2級を受けることに。
農業技術検定2級は50問中、35問以上の正解(70点以上)がおおよその合格ラインで合格率は約20%です。
中々の狭き門ですし、素人が1ヶ月で合格するのは至難の業。
さらに素人ならではの様々な問題も勃発していきます。
そんな中でテレワークで培った方法での勉強法を発見。
1ヶ月で農業検定を合格するため、勉強の日々がスタートしました。
専用の教科書無し!テキストはどうする?
まず最初にぶち当たったのが、農業技術検定には専用の教科書が無いということでした。
農業技術検定は全部で50問あり10問は共通問題で残り40問は選択科目。
作物、野菜、花き、果樹、畜産、食品の6科目から選択します。
僕の場合は果樹専攻なので、果樹の選択問題を受講。
ただ高校のテストとは違い、共通問題や選択問題の教科書の様なテキストは存在しません。(農協検定ではテキストが在ります)
そこで果樹の選択問題については一般社団法人農山漁村文化協会、通称「農文協」が出している「新版 果樹栽培の基礎」をテキスト代わりに勉強するのが主流。
早速、購入し勉強することに。
この「新版 果樹栽培の基礎」は全部で5章あり、重要なのは第2章の「果樹の成長と果実生産」と第3章の「果樹栽培の基礎」そして第4章と5章にある「果樹の栽培・利用」です。
農業大学校の先生に勉強方法を聞いたところ「まず、第2章と第3章を理解する様に」とのことなので早速読み込むことに。
2章と3章は約60ページあり、読み込んである程度理解するのに5日程度かかりました。
ここでまあまあな問題が発生。
いきなり壁にぶち当たりました。
いきなり問題発生!漢字が読めない!文章の誤表記?
「新版 果樹栽培の基礎」を読み込む中でまずぶち当たった問題が漢字が読めないという事でした。
「頂芽」が「ちょうめ」か「いただきめ」のどちらかだと思ったら「ちょうが」と読んだり。
固有名詞を見つけてはネットで調べるという事を繰り返す状況でした。
また「花芽」は「はなめ」と読みますが「花芽分化」は「かがぶんか」と読むなど、同じ漢字でも読みが違うなどの基本的なことを調べるだけで多くの時間を要することに。
一方で漢字で書かれていない固有名詞は想像がつかないものもありました。
「わい化」という表現があり、例えば「わい化栽培」という「大きく成長させず成熟させる方法の「わい」。
漢字では「矮(わい)」と書くので「低い」という事が分かりますが、ひらがなだとどうしても英語の「Y」を連想させ高く2本の主枝で育てるという想像をしてしまいます。
この様な漢字でのつまづきもありますが、もう1つが説明の表現が曖昧で誤認識してしまう事。
「予措」という貯蔵方法に関する表記で「一般に、温度5~10℃、湿度80くらいで~」と記載されているので「湿度が高いところで貯蔵」と考えますが、実際には「乾燥させる」というのが「予措」には大事など真逆な意味にしか思えない表現もあり混乱する事が多かったです。
検定試験本番まで時間が無い中で、基礎の段階で多くの壁に。
そんな窮地の中でテレワークで培った方法論で勉強法を確立していきます。
時間が足りない!テレワーカー式勉強方法を確立!
ただでさえ1ヶ月しかないのに基礎的な部分で躓いてしまい、早くも挫折手前。
そんな中、同じテレワーク仲間で過去に同じ会社(リアル)でも働いた事のある友達に「どんな勉強法をやったらいいか」を聞くことにします。
その人は、国内のかなりな有名大学を卒業した秀才。
勉強のやり方を聞きたかったのですが出てきた答えは「試験勉強はテレワークのミーティング資料作りに似ているよ」との回答でした。
よくよく聞くと試験勉強は下記の3つが重要とのこと。
勉強する範囲を絞る
過去問題を何年分も解き、様々な表現で書かれる「問い」から答えの性質を理解する
暗記問題は「だれでも分かる様な表」を作りビジュアルで覚える
一方でテレワークのミーティングでは下記に注意して資料を作ります。
話し合う内容を絞る(アジェンダの作成)
プロジェクトを話し合う時は、過去の同類案件から「ゴール」を全員がイメージしやすくする
データは全員が理解できる様にリストや表にして出す
この様に試験勉強とテレワークのミーティング資料作りは似ているという事を教えられます。
そしてここから1ヶ月で農業技術検定2級合格への勉強をスタート。
怒涛の日々を過ごすこととなったのです。
まとめ
農業は割と口頭での指導が多く(自然を相手にするという事もあり)テキストでの表現がまちまち。
試験の内容も正規のテキストが無い以上、誤認識してしまう表現がどうしても発生します。
中々、思う様に勉強できない中でテレワークがヒントに。
次回はどの様な勉強法を取り入れたかを紹介していきます。