
1時間半でわかる臨床でしか使えない脳卒中リハビリ『身体失認・病態失認の評価とアプローチ』
「明日から使える」知識と臨床のブリッジング脳外臨床運営 柳本です。
臨床で身体失認の患者さんを担当したことはありますか?
急性期の患者さんでみられることが多いですが、慢性期においてはよく観察していると、右に比べて左の身体への気づきが悪い方がいらっしゃいます。
例えば、起き上がりの時に麻痺側がないように扱う、脚が麻痺して動かないのに動くかのように立ち上がってしまうなどの症状があります。
失認とは?
失認とは、1つまたは複数の感覚において対象を同定できなくなった状態です。

「ハサミ」を見て、「ハサミ」が何かわからないと使えません。
これは、感覚障害ではないのでしょうか?
失認は、感覚障害がないにも関わらず、行為ができないのです。
目が見えているにも関わらず、判断ができません。

上記の物体はどうでしょうか?
どんな場面でどのように使いますか?
・・・・「わからない」ですよね。
私も初めて見た商品です。
使い方がわからないのは、感覚障害ではないですよね。
見えているし、何色かも形もわかるけど、どう使うかがわかりません。
これは『ウォーターガイド』といい、台所・洗面所・お風呂などの蛇口に取り付けて使用するもので、お子さんの手洗いやバケツに水を移すときに便利です。
この商品を知らないことは失認ですか??
知ってたけど使い方がわからなかったのか、この商品自体を知らなかったのか。
この商品を知らないからですよね。

失認のルールとして、病前は当たり前のようにできていたことが認識できなくなることです。
感覚障害で使えないのか、元々知らなから使えないのか、運動麻痺で使えないのかとは、原因が全く違います。
認識に必要なこと
認識とは、物事をはっきりと見分け判断することです。
ハサミを見て、どうやってハサミだとわかるのでしょうか?
形の情報と記憶情報を統合することでハサミだとわかります。

目も見えているけど、ハサミだと視覚情報で認識できないことを視覚失認といいます。記憶が問題で認識ができないのは、記憶障害です。
人は物をどのように認識していますか?
失認症状が起こるのは、モーターコントロールの『解釈・認知』の段階です。
認識するためには、まずは感覚が必要です。
感覚の受容器のところで障害されれば、感覚障害です。
意識化することを私たちは注意と呼んでいます。
認識のところで障害されると、失認となります。

評価では、感覚が問題なのか?意識が向けられないのか?解釈ができないのかをみるところが重要です!
身体失認と病態失認はどう違う?
身体失認とは?
身体失認あるいは身体図式障害とは自己身体に対する空間的認知の障害と定義します。
「身体失認」の分類をみてみると、片側の身体失認の中の1つに「病態失認」分けられています。

身体失認と病態失認は全然違うように捉えている人も多いですが、実は同じ分類の中にあります。
身体失認とは、自分の身体がどんな状態か理解できない障害です。
何ができれば自分の身体の状態が理解できますか??
身体図式を作ることです!!
頭頂葉では、自分の身体がどんな状態かを理解するために、視覚情報、体性感覚情報、記憶情報を統合しますよね。身体図式を獲得するためです。
身体図式とは?
経験により更新される習慣的な身体、自分の身体の空間的イメージを成立させる意識化の働きです。

連合反応・共同運動・代償と身体図式の障害はどう違うのでしょうか??
身体の動きをみた時に、連合反応によるものか?共同運動によるものか?代償なのか?身体図式の障害で起こっているのか?
臨床で一番迷うのは、ここの区別ではないでしょうか?
ここを明確に評価できることで、アプローチも結果も変わります。
この見分け方は必須です。
是非、脳外臨床大学校で学び、見分ける力を養っていきましょう!
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