ADL動作を獲得するために必要な要素とは?これができればADLが獲得できる『臥位姿勢を考える』編
はじめまして、脳外臨床大学校の作業療法士の山本です。
このサイトでは、脳卒中のリハビリに関わる、作業療法士・理学療法士・言語聴覚士に向けて臨床で使えるのニューロリハビリと題して
講師の山本が独学で学んだ脳の知識を臨床に使えるレベルに変換してお伝えしたいと思います。*いちセラピストの考えとして聞いていただけると幸いです。
*今回の有料内容は 脳外臨床大学校にて開催しました
60分間のZOOMセミナーの録画となっております。
YouTubeにて一部を公開していますので参考にしてください。
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無料で視聴可能です。是非これを機にご入会ください。
ADLを獲得するためには何をすればいいの?
はじめにADL分析についてお伝えしたいと思います。
作業療法士の役割=ADLの獲得と言っていいくらい
日本の医療現場ではADLと作業療法は密接に関わっていると言えます
そのため、作業療法士としてADLにアプローチを行うのですが・・・
実際何をすればいいのか?困っている先生も多いのではないでしょうか?
何をすれば食事動作ができるようになるか?
何をすればトイレ動作が自立できるのか?
何が足りないから更衣ができないのか?
何が足りないから自立できないのか?
私は、上記のような問題にぶつかるのは
ADL動作獲得に必要な『要素』が明確でないためと考えています
そのため、何にアプローチに困り、動作反復練習になってしまうのではないかと
考えています。
そこで、1時間でわかるADL動作分析と題しまして
ADL動作を獲得するために必要な要素とは?これができればADLが獲得できる!!
セミナーを開催することにしました。
臥位とADLの関係とは?
今回は『臥位を考える』からADLを考えたいと思います。
え!!臥位は基本動作で・・・ADLでは何のでは?
基本動作は理学療法士の仕事でしょ?
と思われた方もいるかもしれませんが、
読んで字の如く、基本動作は
『基本動作というのは、全ての動作における基本(基礎・基盤)』
となる動作です。
つまりADL動作の基礎となるのが基本動作であるため、
基本動作障害=ADLに影響を及ぼすと言っても過言ではありません。
実際に、トイレ動作を自立するためには
上記の図のようにトイレに行くだけでも
①歩行または車椅子駆動
②移乗
③立ち上がり
④座位
⑤起き上がり
⑥寝返り
そして今回のテーマでもある
⑦臥位が関与しています。
どれかに問題があるだけでトイレに行くことは不可能となり
どこかの部分に人の助けを必要としていまします。
臥位とはADLにおいてどう重要なのでしょうか?
私自身、臥位の重要性は睡眠や休息といた回復を目的として考えてます。
病院の目的=回復と考えると、入院生活において一番はじめに獲得すべき項目と言えます。
脳卒中のリハビリを専門とする私としても、神経細胞の可塑性変化を起こすために
グリア細胞の活動を拡大さえたいため臥位は最も重要な要素とも言えます。
臥位:大きく3つの種類とそれを繋ぐ動作
臥位には側臥位・背臥位・腹臥位とそれぞれを繋ぐ
寝返り動作があります。
私たちは、睡眠することで脳のグリア細胞を働かせ神経の可塑性を促すのですが、そのためには、睡眠を継続させる臥位の獲得が重要となります。
そして、その睡眠を可能にしているのが寝返りです。
臥位と寝返りの要素は同じ?同じリハビリでいい?
臥位と寝返りの目的は休息や回復であり、睡眠の継続と言えます。
しかし、目的は同じでもその動作を獲得する上で必要な要素は変わります。
それが、安定と不安定です。
同じ目的でも求められるものが変化するため、おのずとアプローチの内容も変化してきます。
では何がどうなると安定するのか?
安定するためには
①支持基底面内に重心を止める
②重心の高さを低くする
逆に不安定にするためには
①支持基底面外に重心を移動する
②重心の高さを高くする
つまり、良い臥位を作るためには
①支持基底面内に重心を止める
②重心の高さを低くすることが重要であるが
睡眠や休息を継続するための寝返りを獲得するためには
①支持基底面外に重心を移動する
②重心の高さを高くすることが重要と言えます。
*アプローチは上記の獲得が必要である。
なぜ、寝たきりの患者様は足や頭を曲げて不安定な姿勢をとるのか?
多くの寝たきり患者様が上記のように屈曲姿勢をとり不安定な姿勢を取ります。
寝返りするためかな?と思う方もいるかもれませんが、寝返ることはなく、介助にて対位変換をしないいけないことが多くあります。
臥位=安定ではない
ここで疑問に思うのが、臥位は必ず安定していると言えるのか?ということです。
臥位においては重心が移動することが多くないため、背臥位で重心を移動することは難しいため、問題は重心ではなく支持基底面と考えることができます。
では患者様の臥位において
どのようにして支持基底面を評価すれば良いのでしょうか?
支持基底面の評価方法とは?
支持基底面は体重(重心)を支える面と言えます。
ここで重要なのが、ベットに設置しているかという設置面ではなく、
体重が支えられるか?つまり荷重できるか?ということが支持基底面は
求められます。荷重できないのはただの設置面であり、支持基底面と言えません。
多くの方が経験したことがあると思いますが
臥位でのポジショニングには多くのクッションやタオルを必要といます
これは言い換えると、たくさんの詰め物をしないと安定しないということです。
つまり臥位は不安定なのです。
その原因が、支持できる背中ではない可能性が高いということです。
そして、そこが不安定であるか?は筋緊張を見ることでも評価することができます。
臥位姿勢と筋緊張の関係
ここから詳しくは是非動画をご覧いたければと思います。
少しでも参考になりましたら、『いいね』ボタンを押していただけると幸いです。
全ては患者様をフルリカバリーするために!!
脳外臨床大学の山本でした。
【講師紹介】
脳外臨床研究会&大学校 代表 作業療法士 山本秀一朗
<略歴>
2006年 作業療法士 合格
同年 急性期病院に入職
2010年 河内脳外勉強会 立ち上げ
2012年 脳外臨床研究会 立ち上げ
2015年 脳外臨床研究会 会長就任
同年 デイサービス立ち上げ
2016年 脳PROセラピスト協会立ち上げ
同年 株式会社 脳PLUS 立ち上げ
脳卒中専門リハビリステーション開設
2017年 リハピラティス協会 代表就任
2019年 脳外臨床大学校 eラーニング設立
<専門>
・脳卒中専門作業療法士
・脳画像からの機能予測・神経生理学
・目標設定・目標達成スキル
・人材育成・コミュニティーの作成
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