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高齢者が長時間、臥位・座位で過ごすことのリスクとは?

本日も「臨床BATON」にお越しいただきありがとうございます!
351日目を担当します、ミッキーです。

僕の趣味はランニングです。ランニングをしていると走りやすさで季節を感じます。
7~9月までは暑く、ジムでランニングマシンを使って行ってきましたが10月からは外で走れるようになり季節の変化を感じております。

しょうもないこと言いました💦では始めていきましょう!


〇はじめに

今回は高齢者が長時間、臥位・座位で過ごすことのリスクについて考えていきます。

皆さんは、入院後、長時間臥位・座位で過ごしている高齢の患者様への対応に悩んだことはありませんか?(疼痛の強い患者様や急性期の患者様は仕方がありませんが)
外出することがほとんどない、家にいることが多いという高齢の患者様・利用者様の対応に悩んだことはありませんか?

そこで高齢者が長時間、臥位・座位で過ごすことによる身体機能面へのリスク、精神面へのリスクについて、移動する事・歩くことの重要性について考えていきます。

身体面のリスクへの具体的なリハビリ(評価、行い方)に関しては
こちらの臨床BATONのHPをクリックしていただき、下にスクロールしてもらい、ブログカテゴリーの歩行・装具、基本動作・ADLのカテゴリー(応用歩行・階段昇段・降段など)をご覧ください。

臨床BATON - 脳外臨床大学校 (nougemovie.com)

多くの情報が載っており、参考になると思います。

〇身体機能面のリスクに関して

前回のブログでは不動において筋力低下、関節拘縮、持久力低下、骨への影響などがあることをお伝えしました。

不動・廃用によって引き起こされる病態は筋力低下、関節拘縮、骨粗しょう症、尿路結石、起立性低血圧、心拍数増加、じょくそう、求心神経過敏、持久力低下、肺うっ血、腸管蠕動亢進、認知力低下など多岐にわたる。

園田茂,不動・廃用症候群,The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine,52巻 4-5号,265-271,2015

詳しく知りたい方はこちらを読んでみて下さい。

筋に関しては

無動・不動における筋萎縮は姿勢保持や歩行に重要な抗重力筋に生じやすく、Ⅰ型線維(遅筋線維・赤筋線維)に萎縮性変化が起こりやすい。また、Ⅱ型線維の増加(遅筋の速筋化)も生じる

Riley DA, et al:Rat hindlimb unloading: soleus histochemistry, ultrastructure, and electromyography. J Appl Physiol,69:58-66,1990
佐藤隆一,李佐知子,無動・不動による影響,MB Med Reha,72,2006,5-11より

とあることからも抗重力筋に対してリハビリを行うことの重要性がわかります。
では抗重力筋とはどのようなものでしょうか。

〇抗重力筋とは

抗重力筋とは重力に対して立位の働きを維持する筋のことです。

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