痛みを読み解く:胸腰部の痛み【最長筋と腸肋筋の触診】
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
『胸腰部の痛みを固有背筋外側群から考える:触診編』について説明します。
前回までのおさらい
腰痛をはじめとする胸腰椎の痛み3選
腰痛をはじめとする胸腰椎の痛みを力学的ストレスから考えると…
□ 伸張ストレス
□ 圧縮ストレス
□ 剪断ストレス
の3つに大別することができます。
以下に、簡略的に説明します。
◯ 伸張ストレスは…
胸郭の重みで全方に倒れる力に対して、胸背部〜胸腰筋膜に伸張ストレスが生じる。
◯ 圧縮ストレスは…
椎体/椎間板部に直立立位や重いものを持ち上げる、回旋動作などにより圧縮負荷が増加することで生じる。
◯ 剪断ストレスは…
仙腸関節の安定性を高めている靭帯の張力が過度に高い状態の際に疼痛が生じる。
※ 詳しくは以下のリンク参照
固有背筋外側群と胸腰椎の疼痛の関係
外側筋群には「最長筋」と「腸肋筋」があります。
この筋肉は伸展作用があり、抗重力姿勢で生じる胸背部への伸張ストレスが加わりやすく、重いものを持つ、長期間の不良姿勢、過度な労働など、固有背筋外側群の筋緊張は高まり、柔軟性が乏しいことで疼痛に繋がります。
※ 詳しくは以下のリンクを参照
ここまでを踏まえて、最腸筋と腸肋筋の触診を紹介します。
最長筋の触診
最長筋は、仙骨/上後腸骨棘から起始し、胸椎の横突起内側端、肋骨突起に停止します。
腰部の棘突起から外側に約3cmの部分に指先を当て、停止部は肋骨突起に向かって上外方へ、起始部は上後腸骨棘に向かって下内方へ指先を進めます。
最長筋は、腸肋筋よりも硬く隆起しているので、触診しやすいです。
腸肋筋の触診
腸肋筋は、最長筋の外側に位置し、仙骨、腸骨稜、胸腰筋膜から起始し、下位肋骨、腰椎肋骨突起に停止します。
腰部最長筋の外側縁に指を当て、棘突起側に向かって圧迫を加えながら、指先を外側へ移動させます。
腰部は最長筋の筋腹が厚いため、外側端まで触察しやすいです。
逆に胸部は筋腹が薄いですが、肋骨角より内側に位置するため、触察は体表から可能です。
おわりに
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