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立ち止まるって大切だったわ。

あけましておめでとうございます。
昨今では過配慮の時代なので
こういう書き出しをすると
喪中の人を引っくるめている!
悲しみに暮れてる人の気持ちを考えろ!
と謎のお気持ちコメントなどが来ることも
あるのかな…(んなアホな)
そんな意味不明な心配をしてしまいます。

12月31日から実家に帰りまして
数日を過ごした後
ちょうどさっき帰りの新幹線に乗りました。
初日は地元の旧友とも顔を合わせる機会があり
懐かしい顔を見ることもできたし
懐かしい地元の土を踏むこともできました。
もうここ10年ぐらいは
東京に住んだり沖縄に住んだりしてたし
なかなか実家に数日帰るということがなく
何なら出張も多い生活をしていた時は
家にすらまともに帰らないみたいな
謎のルーティーンの中にいたと思います。
社会人として働きつつ
頼れる人が増えたり
関わる人が増えるにつれて
私生活の選択肢が広がっていきましたが
地元に帰るとか実家に帰る
という選択はかなり優先順位が低く
数える程度にしか帰省していませんでした。
仕事も趣味も編集作業だからか
家を離れると本当に何もすることが無く
「実家に帰ると全作業が止まる」
と考えていたことも
実家から足が遠のいていた理由の一つです。

人は土から離れては生きられない

ゴンドアの谷にはこんな歌があります。

土に根を下ろし、風と共に生きよう、
種と共に冬を越え、鳥と共に春を歌おう

勘の良い方は「ゴンドアのゴ」の字で
気付いたことでしょう。
そうです、ラピュタです。
たくさんの可哀想なロボットを操ったところで
私たちは土を離れられない。
ルーツや基本を疎かにしていたら
人は発展することなどできないのです。
そう気付いた僕は動画編集を急ぎました。
12月31日から1月2日まで実家に帰るとすると
一日2〜3本の動画を予約投稿する必要があり
最大で9本。
最低でも6本は動画が要ります。
当日投稿する2〜3本を入れたら
10〜12本の動画を作らなければいけません。
でも年末はお節料理を買いに行ったり
年越しそばを取りに行ったりと
それ以外の用事も山積しています。
そんな時、僕の心の中のムスカが語りました。
「君も男なら諦めたまえ」
ムスカは金貨をくれませんでしたが
妥協の2文字を僕に手渡してきました。
12月31日→2本
1月1日→1本
1月2日→2本
妥協に妥協を重ねた結果です。
シータを連れていかれた時のパズーは
きっとこんな気持ちだったのでしょう。
僕は手渡された金貨を投げ捨てようにも
硬く握られた拳を下ろすことのできない
厳しい決断を受け入れるしかない
心優しい少年にいつしか姿を重ねていました。

いよいよ出発の時間も迫ってきて
最後の眠りにつきます。
起きてすぐに自宅を出なければいけません。
また僕の心の中のドーラが言います。
「40秒で支度しな」

男の支度に40秒もかかるはずありません。
数枚のパンツ
数枚のシャツ
一切れのパン
ナイフとランプは置いていくことにしましたが
ものの30秒でカバンは膨らみ準備完了です。

その足で新幹線へと乗り込み
地元愛知県へと到着。

母からLINEが届きました。
「駅に迎えにいくので待っていてください」

…3分間待ってやる…
文面を見た時に僕がそう呟いていたことは
誰も知りません。
そんなこんなで数日を過ごして
身体と頭を休めたら
あっという間に正月休みは過ぎ去りました。
光陰矢の如し。
銀行員矢野ひろし。
時は金なり命なり。
赤子泣いてもフタ取るな。

でも実家に帰って気付きました。
僕は母に似ていると。
だから何なんだと。
でもそんなどうでもいいことも
実家に帰って顔を見ないと気付かないのです。
当たり前でどうでもいいことにすら
自分から動かないと気付かない。
仕事のように難しく複雑な話なら
動かなければ何も始まらない。
そう思いました。
おみくじだって同じです。
最初に引いたら小吉でも
2回目は大吉になるかもしれません。
ご利益がどうかは知りませんが
僕はおみくじを複数回引くのは
自分で運を掴みにいく行為と考えているので
アリだと思います。
仕事も同じです。
気持ちを新たに、そして初心に帰り、
野心を失わず、一歩を疑わない。
さぁ踏み出そう。
飛行石よ、ラピュタを指し示せ。
リーテ・ラトバリタ・ウルス
アリアロス・バル・ネトリール

あけましておめでとうございます。

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