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奥能登珠洲で江戸時代から繋ぐ「なりわい」の絆 今井商店


お話をお聞きした人

今井さん

これまで

創業は江戸時代

今井商店の歴史は、江戸末期に遡ります
当初は珠洲でつくられた塩を販売していたそうです
昭和50年に法人化され、荒物、鍋、フライパン、農機具から、
塩の専売、海産物までを商いするようになりました

珠洲のわかめ

地元に無くてはならない商店へ

地元の方々には生活必需品を提供し、能登の特産品を県外に販売するなど、能登と全国を繋ぐ、地元には無くてはならない存在としてなりわいを続けてきました

震災前の店舗

全国に多くのファンが増え

能登の特産品は、春ならワカメ、夏はさざえ、秋ならまつたけ、冬は岩のりなど
全国に「知る人ぞ知る」ファンが増え、料亭から一般顧客まで、その味覚や品質に高い評価をいただいています

今井商店では、特にわかめの取り扱いは一番多く、珠洲のわかめ価格に大きな影響力を及ぼすまでに至りました

知る人ぞ知る「珠洲わかめ」

2024年

1月1日

震災によって、本店は全壊しました

店の冷蔵庫や自宅は津波の影響を受けました
当初は避難所に入られた後、被害の少なかった別館に移ったそうです

被災を免れた別館

別館で寝泊まりし、本店から商品を運んで、何とか4月から事業を再開されたそうです

被災した地元の方々のために

ご自身やご家族も被災された今井さんですが、避難所のみなさまの為に新聞配達やお見舞い返し用のギフトなど、地元のために店を開け続けました

ボランティアの方々も来ていただくように

農産物はまだ生産ができませんでしたが、地元と全国を繋ぐ存在として、珠洲でなりわいを続けなければならないという使命感と、お世話になった方々への恩返しの気持ちが大きかったと今井さんはおっしゃいます

10年はかかる復興

あっという間の半年間でしたが、地元の生産者さんたちも戻ってきて、新たな業者さんとも繋がる機会も生まれました

一方で、全国的なブランドだった「珠洲のわかめ」や「塩」は、生産者さんの船や家が無くなってしまった為、元に戻るには10年はかかるそうです

また、全国のファンからの注文は途絶えることなく、需要に供給が追いつかない状況が続いています

未来に向けて

今井商店は、新たに靴屋も始めました
地元の靴屋さんも被災され、お店を閉めることになった為、地元の方々のために、今井商店が引き継ぎました

靴屋を営まれていた方も、今はご一緒に働いていただいているそうです

靴屋もスタート

それも、地元の方の為の「なりわい」なのだなと感じました

若い方々への想い

今井さんは、若い方々へ期待を寄せています
珠洲や奥能登を、若い人たちで盛り上げてほしいという想いです
珠洲では震災後も、若い方々を中心に、アパートをつくったり、レストランや宿がオープンしたり、復興支援ツアーも企画されたそうです

受け継がれていくなりわい

能登の魅力

「能登の魅力は豊かな食と文化」
あたりまえに食べることができたものが素晴らしいと震災で気づいたと、今井さんはおっしゃいます

自然と食文化

特に魚が美味しいということで、市場でご自宅用に買ってくるそうです
とても羨ましいです!

今井さん、ありがとうございました! 

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