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神田小川町の三燈舎

 ぐっと朝晩が涼しくなった、秋到来の予感な9月のなかば。暑くてあまり好きでなかった夏も、郷愁に代わるこの季節、少しだけ夏を思い出す料理をと、かの有名な南インド料理の名店、ダバ・インディア〜ダクシン経由にてオーナーが神田小川町にオープンした三燈舎(SANTOSHAM)にて、夕ご飯であります。お店は靖国通り沿いで、「南インド料理」と大きく書いてある看板が目印。「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか」という不思議な名前の蕎麦屋が1Fですが、ここは迷わず2Fのお店に直行であります。SANTOSHAMの意味は南インドのケララ地方の言葉で「幸せ」、だそう。内装は白で統一されオシャレで小綺麗、ライティングもいい具合で、非常に心地良き空間。今日は心ゆくまで南インド、しかもケララ地方の料理を堪能すべく、行ってみようではないですか!

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 本日はミールスだとお腹いっぱいになっちゃうので、ちびちび注文と事前に計画、まずは「ライオン」の黒ビール、「インディアン・チョップド・サラダ」、「ガーリックチーズのドーサ」のハーフサイズからスタートします。スリランカ産のライオン印黒ビールをグイと。おぉ濃い、濃厚であります、ビターな大人なやつ!幸先良いスタートだ。インディアン・チョップド・サラダはビーツ、人参、胡瓜がざく切りとなった香り豊か、かつスパイシーなサラダ。ビールとよくあうことよ。野菜不足を補うにピッタリなうまき逸品、ビーツの赤が素敵であります。そして、ちびちびやっているうちにまいりました、ドーサちゃん、ちと甘めな生地に控えめなガーリックとチーズが良く合う上品な味わい、しつこくなくて、これはいいドーサだ。ココナツやミントのチャツネで味変自由自在、あぁ幸せ、あぁ無常、といったところ。ハーフサイズなとこもありがたし、まだまだいけそうですぞ!

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 お次は畳み掛けるように一気に大人注文!予約していた「海老カレーバナナの葉包み」、「チキンシチュー」、そして未知なるお米とココナツをバナナの葉で蒸した「プットゥ」と、ケララ祭り開催!な様相を呈しテーブルはケララ料理で埋め尽くされた!まずはプットゥを、、こ、これは初体験な味わい+食感!お米ではないなこれ、ココナツのシャリシャリと米粉な舌触り、ココナツの甘き味わいがあっさりとしていていいゾ!このプットゥ(名前カワユス)をベースに、まずは海老カレーを。こいつは濃厚テイスト、エビちゃんプリプリの海味。バナナの葉に入っていて、いいなぁ、雰囲気バツグン+うまし!であります、ちと盛り上がってきたこのタイミングでインド産赤ワインを投入し、さらに祭りを盛り上げていこうではないか!チキンシチューって、カレーなのか?と思いつついただくと、おぅこれはマイルドなクリーミーサッパリ味。チキンもゴロリと、カレーリーフがたくさんでいい具合のケララ感だ!!俺はケララには行ったことはないが、きっと暑いんだろう、そしてヤシやバナナの木陰でこんなうまきスパイス料理を堪能しているんだぜ。プットゥ→エビカレー→チキンシチュー→プットゥとループするスプーンは止まらない!これは良いセレクトだ。あぁ俺はこのケララのスパイスの海に溺れていたいぜ!!ケララってあと10回ほど言いたいぜ!!おっと、盛り上がるうちにテーブルも寂しく、秋の海、、これではいかん、今日はまだまだ終わらないんだぜ。

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 お次は「アッパム」というココナツクレープと「マトンカレー」だッ!アッパムはココナツ味の薄い蒸しパン的な、あっさりしててこれはちょうど良い。そしておいでなすったマトンカレーよ、こいつぁウンメェ〜と羊泣きなコク深き逸品ぞ!今日はこれまで全ての料理おいしかったのだが、このマトンカレー、一番好みであります。すごく柔らかく味わい深いマトンがセクシーであり、様々なスパイスが複雑に絡み合う味も最高。たまに噛むテンパードされしスパイス群が夢幻の境地を引き出すマジカル・マトンカレーだ!マトン、トマンないッス、先輩ッ!う、うまし!!

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 祭りにはいつも終わりは来る。祭りの最後はシブく厳かに締め括らねばなるまいと「マンゴーのクルフィ」を注文、締めにピッタリの極上甘々なアイスだったんだぜ!頂上に搭載されしナッツも良いアクセントだ。祭りの終わりに食すクルフィは、俺がケララの海で火照った日焼け跡を癒してくれたんだ、母さん。神田小川町のビル2Fに展開されし幸福なケララの海よ、俺はきっとまた祭りを開催するからな、待っていてくれよな。来年、いや来月にも月例祭りを開催したいと思わせる、最高なお店でありました。

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