なぜ数えるの?
教育現場で働く方なら、「子どもの発言や行動には驚かされることが多い」というのは、きっと共感できる話だと思います。小さな子どもたちが日常的に見せる無邪気な視点や素直な疑問には、時折ハッとさせられることがありますよね。私も、オーストラリアの公立小学校で保健室の仕事をしている中で、そんな瞬間にたくさん出会ってきました。
オーストラリアの保健室での対応には、持病を持つ生徒への薬や体調管理も含まれています。もちろん、生徒の主治医によって発行されるアクションプラン(Action Plan)に基づいた行為しかしません。
私たち学校事務員は、先生のように毎日同じ生徒に会うわけではありませんが、持病を持っていたり、毎日お薬が必要な生徒とは、進級しても顔を合わせ続けることになります。そんな生徒たちとは、どうしても日々のやり取りが増えます。
例えば、プレップの頃から知っている生徒と毎日交わしていた朝ごはんや昼ごはんの話題が、いつの間にか新しいスマホやガジェットに変わっていくことに、成長を感じることもあります。つい最近まで「洗面台に手が届かない」と言っていた子どもが、今では最新のテクノロジーに夢中になる姿に、成長の早さを感じずにはいられません。
そんなある日、その生徒が私のスマートウォッチに興味を持ちました。ちょうど通知が届き、文字盤の画面が変わったのが目に入ったようです。あまりにも目を輝かせて見つめているので、少しだけ機能を見せてあげました。するととても不思議そうに聞いてきたのです。
「どうして歩数を数えるの?」
…確かに、どうして歩数を数えるのでしょうか。
「健康のために歩くのを忘れないようにするためだよ」と私が答えると「どうして歩くのを忘れるの?僕はいつも走り回ってるよ!」と無邪気に返してきました。
本当にその通り!いつから座っている時間が増えてしまったのだろう?
私も昔はもっと走り回っていたはずですが、気づけばスマートウォッチに「歩きなさい」とリマインドされる日々です。それでも、学校事務という仕事と趣味のランニングのおかげで、比較的動く機会は多いのかもしれません。そんな環境に感謝しつつ、これからもできるだけ「リマインダーに頼らずに動ける自分」でありたいと思います。
ちなみに、私は長年Fitbitを愛用しています。Charge3、Charge4が寿命を迎えた今は、Versa4を使っており、これからも健康のために楽しく付き合っていくつもりです。
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