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ぴの です。

はじめまして。
父と母ふたりのダブル介護をしている ぴの です。
父は重度の肺疾患。母は認知症。

先日のこと。
母がディから帰ってくるまでの数時間。
とにかく外の空気が吸いたかった。
私は靴を履くのももどかしく家を飛び出し、ふだんあまり行かない駅の、入ったことのないカフェに飛び込みました。

中に入ると薄暗い店内の奥の方にほそーい階段があり、気をつけながら二階にあがると、どの机にも便箋とえんぴつ、そして封筒。まるで「書くまで帰さないよ」といわんばかりにセンターに堂々と鎮座している。さらにはすでに手紙が入ってると思われる封筒が、棚に置いてある本の隙間やオブジェの上などいたるところにはさんである。ためしにひとつ開いてみると、きっと一生会うこともないだろう誰かの人生の一部が、確かにそこにある。
最初はちょっと気圧されてたけど、気がつけば私も誰に出すともなく手紙を書きはじめていた。
置かれている便箋はたった1枚。
それなのに書けば書くほどどんどん言葉が湧いてくる。書くことを止められない私は、とにかく徐々に徐々に字を小さくすることで極力生まれ出た言葉を諦めることなく1枚におさめた。
私が貰い手だったら、もうちょっとバランス考えて書けばいいのにって思うだろうけど、でも書き手の私はそんなことはどうでもよくて、溢れだした思いをそのままに紙に落としていった。書き進めるうちになんだかとても気持ちが落ち着いて、スッキリして、結局そのまま封筒にいれ、本の間にはさんだ。

私が過ごしてきたこれまでや、抱えているこれからの不安も全部知っているその手紙は、「誰か」にではなく、確かに「私」に向けて書かれた手紙だったけど、それを書くこと、そして読むことは私にとって嬉しいことだった。

だから、これから少しずつ手紙を書いてみようと思います。

ぴの☺



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