畜産の問題は解決不可能(3/4)
「食肉流通の問題」からの続きです。全体の概略はこちらをお読みください。
2⃣家畜を処分する方法
①堕胎
②餌を食べさせない
③個体数管理(殺処分)
殺処分の方法は色々ある。以下はその一部。
①二酸化炭素漬けによる「安楽死」(ミネソタの養鶏場で6万1千羽を処分)
②大量の泡による窒息死
③換気停止(高温による臓器不全。米国獣医師会が適切と認める「安楽死」のひとつ)
Daybreak FoodsのCEOであるWilliam Rehmは、ロイターの取材に答えて、殺処分は「人と鶏の安全を保つため」に必要な処置だと述べている。
豚の殺処分には別の方法もある。
①銃殺
②脳を直撃する家畜銃(captive bolt)
③通電
④麻酔薬の致死量注射
⑤子豚は固い地面に頭を叩き付ける
畜産精肉大手のTyson foodsは、4月28日に複数の主要新聞に出した全面広告で、コロナウイルスと施設閉鎖が原因で「数百万頭の家畜」が殺処分されると述べている。
殺処分の後は、大量の死体処理が発生
人間が食べないバイオマスの部分は、専門業者がペットフードや肥料に加工する。通常の状態で残骸の5割ほど処理できるが、ペットフードや肥料の加工業者もCovid-19の影響で閉鎖している。大量の死体を処理施設に輸送する費用も高額になる。
その他の死体処理の問題点
①埋立地への輸送には特殊なコンテナが必要。
②埋葬は付近の水質汚濁の可能性があるため、州と連邦の厳格な規制に従う必要がある。
③堆肥利用には大量の木材チップが必要。
④焼却は環境に有害。豚一頭につき約1.5㎏の汚染物質粒子が環境に放出される。
(続く)
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