台拭きんとおじいちゃん
朝起きるとまずお湯を沸かしてポットにいれる
しゅんしゅんしゅん
お湯が沸く
むすめさんはまだ寝てる。というより5時半から
起き出して遊んでさっき寝落ちしたところ
保育園に間に合うように起こさないとなぁ
まだいっかぁ〜
ぼへーっとお湯が沸くのを眺めていたらふと目にとまる台拭きん
流しのステンレスの上に広げて乾かしている
いつからこんな風にやるようになったんだろ
おばあちゃんくさいなと笑ってしまったけど
ああ、これっておじいちゃんがやってたんだ
母方の祖父(むすめさんのひいじいちゃんね)は父親が早くに亡くなったので横浜中華街の鶏肉屋さんで丁稚奉公していた。辛かったけど母親と弟達の為にぐっと堪えて働いてきた
そんなおじいちゃん。大人になってもそこで勤め上げたわけだけど食べ物関係の仕事だったからか家の台所はいつもピカピカ
夜は必ず流しを綺麗に拭き上げて水滴を残さない
そして台拭きんを丁寧に広げて乾かしていた
覚えてないようで記憶に残ってるもんだなぁ
お正月になると中華街のそのお店で鶏を丸々一羽買ってきて捌いてバンバンジー作ってくれたことはよく覚えてる
広げた台拭きんでおじいちゃんの背中を思い出す
なんだかノスタルジックな朝
慌ただしいひと時の一瞬の間
さてむすめさん起こすかなぁ
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