Vol.5知のコンパスコレクション:大腿骨寛骨臼インピンジメントに対する関節鏡手術の成績、TKA後のVRプログラムの効果

FAI症候群の治療は主に将来の変形性関節症予防を目的としています。保存療法で改善しない患者には、適切に実施された関節鏡手術が有効な場合がある。手術は痛み、機能、運動復帰、可動域、生活の質を改善するが、機能回復は6ヶ月後に停滞する傾向がある。手術の効果は若年者、低BMI、術前の良好な機能、注射への良好な反応を示す患者で高い。

💡ポイント
多くの患者は、手術では保存療法を望んでいることが多い。理学療法で疼痛とROMの改善、その結果の手術回避は真価が問われますね。

Park JW, Hwang JM, Yoo JJ. Arthroscopic Treatment of Femoroacetabular Impingement Syndrome: An Updated Review. Clin Orthop Surg. 2024 Aug;16(4):517-525. doi: 10.4055/cios23307. Epub 2024 Jun 26. PMID: 39092294; PMCID: PMC11262938.

通常理学療法に加えて、VR運動プログラム後に実験グループで観察された歩行機能の増加は、適切な膝関節屈曲角度の再現を可能にする強化された固有感覚に起因する可能性があります。この固有感覚の改善は、筋肉の協調とバランスの改善につながり、歩行中に十分な立脚期をもたらし、それによって歩幅の拡大が得られる。その結果、これは歩行速度とケイデンスの全体的な増加につながった。

💡歩行などの動作練習時に、痛みや自分の動きに意識が向かず、VRによるゲームに意識が向かせるのは、VRという手段に限らず重要かもしれないと感じました。

Shin D, Hong S. A Study on the Effectiveness of VR Rehabilitation Training Content for Older Individuals with Total Knee Replacement: Pilot Study. Healthcare (Basel). 2024 Jul 29;12(15):1500. doi: 10.3390/healthcare12151500. PMID: 39120203; PMCID: PMC11311570.