冬のまつりは花火が似合う7
街に赤や緑、ゴールドの華やかな色合いが溢れ返る季節。クリスマスの空気が一気に銀座の街全体を呑み込む。嫌いじゃない…でも、地味に生きてきた自分には相応しくないような居心地の悪さも感じていた。
あれから、何度かバーに彼のLiveを観に行った。いつも夫と一緒に。ただ一度だけ、ふらりと店に立ち寄った時に偶然、店先でばったり彼に会った。
あれ以来、お互いを意識しないようにスマートに振る舞ってきたつもりだ。彼も私に何も言ってこなかった。私は既婚者で、彼より一回り近く歳上だ。何のメリッ