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みんなのヴァカンス
noteが #映画感想文 なるハッシュタグをやってるので過去見た映画の感想を貼ってみる。
『みんなのヴァカンス』
加瀬亮トークイベントに釣られてユーロスペースにて鑑賞。
いつも思うけど、私は新しいモノへのハードルが高すぎて取り入れるのに時間と勇気がかかるタイプなのである🤷♀️でも加瀬亮というオプションが付くことで
どんなジャンルの映画だろうと観ることに繋がるからとても良い経験だなと改めて思った。前回に引き続き今回も楽しめる作品で良かった。加瀬亮の良いと思う映画にハズレがないのかもしれない。
フェリックスはかなり身勝手な奴であんまり最後まで気持ちは入らなかったな〜。あの感じを心地よく受け取ってくれる友人や周りの人に恵まれているから無邪気に振る舞えてる部分はあると思った。彼女のアルマもかなり幼くて若ーい2人の若ーいやり取りだなあと思いながら見てた。よくある中学生みたいな恋だと思った。嫉妬したりすぐ裏切るアルマの姉ちゃん面白かった(笑)
フェリックスたちに騙されて旅行を共にするエドゥアールは人の良い坊ちゃんで、言いたいことはちゃんと言うしでも根に持たずに相手と接することができる人。あっという間にフェリックスとシェリフと仲良くなってしっかりフェリックスの彼女に絡んだキザ男に抗議もできる人の良さよ。君はいつまでも子猫ちゃんでいてくれ🙏
ほんでシェリフな。最初はどんな奴なんやこいつ?って思ったけど普通に友達思いの良い人。
一歩引いて物事を見ることも出来て仲裁も出来る。間違ったことに気づいたらすぐ謝ることも出来る。とにかく良い人だった。出会う人たちが人妻や訳ありっていうのも何となく分かる感じの人。そういう人に好かれそうな人柄だなと思う。ひたすら中耳炎で水関係が無理なのも良い。
何かが起こる1週間のキャンプで、そりゃいろいろ起こるんだけどどれも穏やかな気がした。それぞれが何かを得たキャンプ期間だったと思う。
最後の方は「これ帰ってどうなるんやろ?」なんて思ってたけど帰るまでは描かれず。それが良いと思えた。なんで最後まであると思ったんだろうか。みんなのヴァカンスを観てたんだからこれで充分だろうね。
自分は語彙力もなくて「良かったな〜おもしろかったな〜」で毎回終わっちゃうけど、上映後の加瀬亮の感想で「自分の人生が良いって思える映画だ」って言っててなるほどその通りだと思った。言語化できるってすごいな〜。みんながみんなの人生いろいろありながら生きていて日々を積み重ねていく、それがとても肯定的に捉えられる映画だったなと思った。
加瀬亮も言ってたけど人種差別や貧富の差とかさりげなく入れてて、でもそれはクローズアップせずに登場人物の物語が紡がれていて心地が良かった。
個人的にはメッセージ性が強いとそれを受け取りすぎちゃって疲れる時があるから「日常に寄せた自然な時間」で終始話が進んでいくのはありがたかった。その中でも自分で気づいた問題提起については「これはどうなのかな?」なんて考えたりして自分のペースで考えられて良かったと思う。
これも加瀬亮が言っててなるほどと思ったのが「固定観念を取り払うともっと穏やかで自由な世界が広がっている」というのもひしひしと感じた。あの大学は金持ちばっかりだから、黒人だから白人だから…固執しすぎると自分を狭めてしまうなと省みるきっかけになったかも。ずっと「川」が描かれていた〜なんて加瀬亮が言ってたけど全然気づかなかった。人生を川のように置き換えて〜とか転がる石が削れて〜とか、いろいろ考えられたらこの映画も更に楽しめるんだろうなと羨ましかった。
私は私で感性のまま「良かったな〜」だけど、そのうち感化されていろいろ考えながら映画を観るようになるんだろうか。