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【映画感想文】また遅くなった「シビル・ウォー アメリカ最後の日」をついに見た

余談ですが、トランプ大統領が大暴れしてますね笑
「性別は2つだけだ」とか、「自動車へ関税を導入する」とか、「カナダを51番目の州にする」だとか。
まあ、何もしないで自由自由言っている大統領よりは良いと感じます。

さて、今回の「シビル・ウォー アメリカ最後の日」は題名にもある通り、アメリカ人同士の内戦を描いている作品です。

あらすじを簡単に書くと、カリフォルニアとテキサスの連合軍(WF、西部連合)が政府を潰すのを主人公の記者がその戦況を写真に収めていくという話です。割とシンプルなストーリーながらも、その中には重厚感ある表現に魅せられました。

まず一番印象に残っているのは最初と最後の対比。駆け出しカメラマン「ジェシー」は彼女が尊敬していたベテランカメラマン「リー」と戦況を写真に収めていきますが、ジェシーは最初、その残酷極まりない戦場にビビり散らかしていました。
危ない人に眼の前で残虐行為を見せられ、そいつに人質の命を左右する選択を迫られ、恐怖のあまりに何も言えずに黙り込んでしまう。人が眼の前でゆっくり死んでゆく姿に加えてその命が自分の手にかかっているという冷たいプレッシャーを画面上からじんわり感じました。

ですが彼女も人間。「慣れ」というものが出てしまいます。がっつりネタバレになりますが、ホワイトハウスでの戦闘の際、ジェシーは良い面を収めたいという欲望から、銃弾が飛び交う廊下へと突っ走っていきます。ですがその時、運悪く相手が銃を構えます。その瞬間、彼女が尊敬していたリーが身を挺して庇ってくれます。その結果、ジェシーはリーの死に直面することになってしまいました。怖いのがそこから。ジェシーは人の死に慣れてしまったのか、尊敬していたはずのリーの死体にあまり構わず、真っ先に大統領を処刑する現場へと向かうのです。

いや、怖すぎ。下手なホラーとかピエロの映画よりもこういう人間の闇の方がよっぽど怖いんよね。人は死と隣合わせにあると、死を軽いものとして見てしまうのか。いくら映画の中の世界でも、現実の状況がそれになりつつあるから、余計リアリティ増してヤバい。

待てよ、私達がウクライナとか、先にあった戦争の状況を知れているのって、実際戦場カメラマンのおかげじゃん。つまり、本当に死に慣れる人がいるかもしれないってことなんですか・・・監督・・・

そしてプライベート・ライアンぶりの生々しさ。降伏した兵士をマシンガンで楽しそうに処刑する。民間人にロケットをぶち込む。いきなり狙撃してくるけど、どの軍なのか分からないからとりあえず狙撃し返す。
そんなんだから、兵士も一般人も関係なくバタバタと死んでる。「これは酷すぎるわ」という描写は無いが、それでもやっぱり処刑は辛い。内臓が飛び出るグロとかよりも、処刑される側の心理状況とかを想像しちゃうと、マジで可哀想だなと感じる。

それとちょっと面白かったのが、内戦に全く興味を持たず、いつも通りの生活をしている街があるということ。すぐ隣の街では人が死んでいってるのに彼らだけはゲームでいう「神視点」になっていた。実はこれ、現実でもよくある出来事らしい。中東のどこかでは家の前で戦車が大砲を撃ってるのに、それを横目に庭でゆっくりサッカー観戦を楽しむ猛者がいたのだとか。やっぱり人って、そういう状況に慣れるのかな。

「現実を映し出した映画」か、「あくまでIFの世界」か、どうやって見るのかはあなた次第っていうことが、皆さんに伝いたいこと。



今回はこれで終わります。

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最後まで見て頂き、本当にありがとうございました。



タイトル画像はこちら。ありがとうございます。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/52/The_Statue_of_Liberty_at_Sunset.jpg

Confaulk, CC BY-SA 4.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0, via Wikimedia Commons

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