「みんなが乗れるノアの方舟!?」7
改めて、11月上旬に、外川屋の信栄丸にメンバー7名と白菜と大根を積んで、出かけていったことを思い出していた。ともに渡った海。きっと喜んでもらえると信じていた。島に渡り、一軒一軒、歩いて「今年は子どもたちが来れないんです。その分OBOGの私たちが来ました。白菜と大根を食べてください。」説明しながら回った。たくさんの笑顔にあった。島の方々が楽しみにして下さっていたのが嬉しかった。こうやって訪問して、言葉を交わして、白菜と大根はもらわれていく。決して届けるだけの「事物」であってはならない。野菜たちは嬉しそうだった。
配布し終わり、昼食の時間。そして、何日も前から準備された昼食、夕食もそうだった。日本的な「おもてなし」の本質との対抗。このまま、ただ、楽しかったでは、すましていけないもの「刹那」に感じた。
寒風沢島は東日本大震災の時、2か月以上も支援やボランティアが来なかった島として有名である。島民の方々はその間、海に潜り魚を取り、凌いだという。今は、訪問する人々も少ない。だからこそGOTOトラベルでの手続きを支援し、できるだけ早くに、島を訪れていた「全国のボランティア」や支援に来ていた人たちと、再び、外川屋のおじさん、おばさんや島津区長さんや八木副区長さんたちと会わせてあげたいと考えたのである。また、米沢の十五万石屋のお母さんが言った言葉で「コロナ,で、なんとか売れればいいのではなくて、お客さんが来てほしいの。それが生きがいなの」と同義である。また、この度取り組んだWEBSHOPもただ、売れればよいのではなく、少しでも可能ならば、店や現地を訪れて、会話をし、物が売れ、結びつき、それぞれの生きがいになってほしいと願うものなのだ。
☆結びに
かわにし森のマルシェ、直売所、六次産業化支援施設。ここに集う人々は、誰でも乗れるノアの方舟のように、互いに信じあい、頼りあい、支えあって、まだ見ぬ未来を夢見て、コロナ禍の荒海を漕いでいく、信栄丸のような舟なのだということを知った。また、WEBSHOPであっても、同じように、多くの人々が互いに信じあい、頼りあい、支えあって、まだ見ぬ未来を夢見て、コロナ禍の荒海を漕いでいく、信栄丸のような舟なのだと理解することができた。ここにそれぞれが目的を持ってはたらくことの意味が表出してくるのだと思う。これからの奮闘に乞うご期待なのである。 (終わり)