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将来の夢〜空き家活用×教育×みんなの居場所〜

幼稚園の時は魔法使い・絵本作家、小学生の時は小説家、中学生の時は心理カウンセラー。私の将来の夢はどんどん変わっていった。

私は今、高校生で進路について考えている。最近、将来の夢について見つめる、コンテストという機会があった。

今まで私は、心理カウンセラーになって悩んでいる人の心を救いたい、と思っていた。しかし、人の心を救う仕事は本当に心理カウンセラーだけだろうか、と考えることが増えた。

話を聞いて、一緒に解決策を考えること。それだけが、人の心を楽にすることができる術なのだろうか。

人の役に立つ、人を助ける仕事をしたいという意思は幼稚園の頃から一貫しているので、この想いはこれからも変わらないと思う。

ただ、「人の役に立つ」ってなに?と考え出すとハッキリとした答えが出てこない。考えていることはあるが、果たして自分はどういう人たちの役に立ちたいのかが分からない。今は、老若男女問わずみんなを助けたいと考えているが、実は違うのかもしれない。

また、私は「人の役に立つ」ことを仕事にしたいのか、とも考える。

私は「人生」とか「社会のあり方」とか、答えがないものを考え続けることが好きだ。

だから心理学系の大学に進んで、「人格形成のされ方」とか「なぜ人によって色に対する感じ方が違うのか」とかの、絶対的な答えが出ない疑問を研究したいという思いもある。

「考え続けたい」という想いと「仕事にしたい」という想いは違う。私は、将来的に何がしたいのかの答えがまだ出せていない。

だが、少しだけ考え方が変わるきっかけがあった。

最近、新聞を読み始めた。その中で、「空き家問題」「少子化」「教育」などの言葉に興味を持った。

私の父親の祖父が亡くなって、実質空き家になった家を取り壊すことになった。取り壊す前に、その家に残っている持っていく必要がある物たちを運ぼう、現在の家を1回見ておこうということになった。

そのとき実際に祖父の家には、かつて家族が生活していたという面影があった。

大量に出てくる父親の家族の写真アルバム。祖父が趣味で集めていた?美術品、置き物など。網戸が壊れていたことと、埃っぽかった以外はそのままの生活感があった。

父が、「ここで家族みんなでご飯を食べていたな」「あのキッチンで母が料理してたな」と言っていた。

数え切れないくらいの沢山の思い出が詰まったこの家を、取り壊してしまうのか。重機などで、この家を瓦礫にしてしまうのか。

父は「思い出は家を壊したとしても写真にも心にも残っているから平気」と言っていたが、私は胸が痛んだ。私だったら、家族で住んでいた愛する家が更地になったところを見たくない。

空き家は取り壊すことしかないのだろうかと思い、空き家の後処理を調べてみると古くなった空き家は取り壊すという選択肢が一般的らしい。

世間では、空き家は邪魔な存在として扱われている。しかし、昔は家族で住んでいて数多くの思い出が眠っている建物だ。

私はそれから、住んでいた家族が納得できて•私たちも笑顔になるような空き家の活用方法をずっと考えていた。

また、私は中学生のとき、家の中に自分が安心できる居場所がない人やまわりの目を気にしすぎてしまう人を沢山見てきた。みんなにとって、安心できる居心地が良い居場所を作れたらな、と考えていた。

だから、この「空き家」に特別な意味を見出した。

空き家、平等な教育、居場所、老若男女。頭の中に点在していた言葉が繋がった。前置きが長くなったが、今から私が考えた新しい仕事の形を提案しようと思う。考え続けることもでき、人を助けることもできる仕事の形を。

新しい仕事

私が考えた新しい仕事とは、空き家を活用して“居場所”を提供するという仕事だ。

イメージ図はこちら。

部屋の配置が凄くおかしいのはご了承ください💦

現在、日本には約900万戸もの空き家がある。

それらの空き家に、上の図のようにして新しい役割を与えることはできないのだろうか?

かつては誰かが住んでいた家。何十年も放置され続けている「家」という建物。再びその「家」という建物に、かけがえのない物を守るという、大切な任務を任せる。

そうすれば、多くの人に空き家問題を知ってもらうきっかけになるだろう。

次に、みんなが安心できる“居場所”を作ることの意義を説明しようと思う。

それは、上記に書いたような「自宅に居場所がない」方。あとは、世間から見放されてしまった子供達や大人の方達。これらの方を助けるためだ。

児童虐待を受けている子どもは年々増加傾向にある。

虐待を受けた子供達の中には、自分を極度に追い詰めてしまう人もいる。

私自身、前の自称進学校でのいじめの経験で学んだことは、常に複数の居場所を持っておく重要さだ。そうすれば、「ここで私は生き抜くしかない」という大変なプレッシャーが軽減すると思う。

また通信制高校に転校して感じたことは、今苦しんでいる場所と別の場所に行けばまた違う世界が見えてくるということだ。場所が違えば当然も、そこにいる人も環境もルールも何もかもが違う。

去年、様々なつらい経験をしたことによって安心できる、今いる世界とは別の“居場所”を提供したいという想いはより強まった。

次に、特に推したい部屋の紹介をしようと思う。

談笑スペース

「家」に来た人たちが自由に談笑したり、何か1つのテーマについてディベートをしたり、ボードゲームをしたりと、年代関係なくお互いに自由に交流することができる部屋。

また、ここでは英語の絵本の読み聞かせをしている。

なぜ英語の絵本なのか?それは、英語を学ぶことでより広い世界を知るきっかけになるという点と絵本で学ぶことで、楽しく•公平に英語を学ぶことができるという点だ。

私自身が英語を絵と音で学んだことで、今でも英語を楽しく学ぶことができている。

初めて学ぶ時に、その学問は楽しいという認識をその人にさせることは、難しくなった時に挫折しないための必要条件だ、と身をもって分かった。

人によっては、普段の場所では全く英語に触れる機会がないかもしれない。なので、公平に学べるという点は大切だ。

カウンセリングルーム

主に、金銭面や精神面で困った時に相談することができる部屋。

ここに来れば悩みが解消できる、と思えるような場所があることだけでも、心が軽くなる。

私の場合(不登校になったとき)安心できる場所は、前の高校の相談室だった。心理カウンセラーの先生も、色々話を聞いてくださったり、次の行き先のことを一緒に調べてくださったりと沢山お世話になった。

これも、去年不登校になった時に身をもって学んだことだ。

多目的ルーム

定期的にイベントを開催する部屋。

講演会、音楽会、ミニ美術展あたりが開催されてたら楽しいなと思う。

講演会やミニ美術展なら、同じことに関心がある人や趣味の人が集まる。そうすれば、新たなコミュニティーを作るきっかけになる。何かのテーマでディベートなどをしたら盛り上がるかもしれない。

音楽会は、ミュージシャンのライブのようにみんなが盛り上がる。そのため、悩んでいることや嫌なことを一時的でも、忘れることができると思う。

ミュージシャンの熱意のこもった音楽には、私たちを勇気づける力がある。

まとめ

将来何がしたいのかはまだ分からない。

しかし私は今回、空き家を活用して居場所を提供する仕事について考えてみて、自分が助けたいのは老若男女問わず、全ての人なのかもしれないと考えの輪郭が明確に定まった。

「人の役に立つ」とはなにか。この答えは、もしかしたら大学に入学して色々学び始めてから分かることなのかもしれない。

だから今は、これをしたい!といつ思い立ってもいいように、勉強をしておこうと思う。本当に老若男女を助ける立場になった場合、広い視点と考え方と寛容な精神が必要になる。それには、一定の学があった方がより良い、と思うから。

後悔のないような進路選択ができたらいいな。

そして、空き家を活用して居場所を提供したい。

そこに来る子どもたちも、自分が本当に希望する道を選択して歩めるといいな。

将来、すべての人がその人らしい人生を歩むことの手助けがしたいな。


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