ワイナリーあるある#3
『落ちない色素』
僕「お疲れ様でーす。」
酒田「本当に疲れたよ。」
僕「どうしたんですか?」
酒田「今日、赤ワインの醸しが終わったからプレスしたんだけど、この手見てくれよ。」
(紫色に染まった手)
僕「うわぁ…もはや黒いです。今日は何の品種プレスしたんですか?」
酒田「山ぶどう。」
僕「うん、納得。」
解説
赤ワインは、ぶどうの果汁に皮と種も漬け込んだ状態で発酵させます。これを「醸し」と言ったりします。
それにより、渋み(タンニン)や色素が抽出されます。
醸しは10日〜14日間おこない、そのあと機械でもろみ(発酵した皮、実、種)をプレスして、ワイン液のみを取り出します。
その際にワイン液やもろみを素手で触ると、手が赤ワイン色に染まってしまいます。
赤ワイン用ぶどうは品種によって色の濃さが異なり、特に日本原産と言われる山ぶどうはかなり色が濃い品種です。
そんな品種のワインやもろみを万が一素手で触ってしまうと、紫を超えてもはや黒い色になります。
密かに「醸造家っぽくてかっこいいな」と思っています。黒ければ黒いほどかっこいい。
それはさすがに言い過ぎか。
ちなみに僕はハンコのインクを手にこぼしてしまってしばらく手が黒かった時にイベント出展して、来場者の方に醸造やってる人だと間違われたことがあります。
なんか恥ずかしかった。
今日もどこかで醸造家たちは体を張ってワインを造っています。
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