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念願の一人暮らし…でも世間の怖さも知る

念願の一人暮らし
そして夢を叶えた保育士は
とてもやりがいがあって楽しかった。
親から離れて悲しくて不安で泣く子
イヤイヤ期の成長期
そして保育園ならではの
家庭の事情で心を痛めている子
中には児童相談所が関わる子もいた
損得や駆け引き誤魔化しが効かない
相手だからこそ心が通じた時の
充実感や自分の存在価値を感じられた。
幼い時の自分を重ねていたのかもしれない
そして寄り添うことで自分自身を
癒すことができていたのかもしれない。
子供達の笑顔は本当にかけがえのない
宝物に感じた。
大好きな仕事だったけれど給料は低い職種。
手取りは当時9万円。
収入は家賃と光熱費でほとんどなくなった。
アルバイトしていた時の方が収入は良かった
おかげで貯めてあったお金で
急遽決まった引っ越しと学費はまかなえた。
そして免許を取る為自動車学校に通い始めた。
貯金などする余裕もなかった。
お給料の中で財形貯蓄を組んで
コツコツ貯めていった。
今ではいけないのかもしれないけれど
当時は給食の先生が一人暮らしのわたしを
気遣って給食の残りを毎日持たせてくれた。
せっかくの好意を過食嘔吐で
無駄にしてしまう自分が本当に嫌だった。
仕事、週1日夜の学校、休みの日は教習所
に励んだけれど当時はスマホもなく
乗車予約は電話を使っての操作。
時間も決まっていてなかなか乗れず
なんと期限内に乗車回数が足りず
途中でやめることになる……
学校の単位を無事取得して卒業してから
再度別の教習所に入り直してなんとか卒業
免許が取得できた。
短大卒業に続き免許取得もて困った。


やり遂げて安心していたある日部屋に
布団のクリーニング業者がきた。
世間知らずの私
訪問販売にひっかかったのだ。
素直に布団のクリーニングをお願いした。
クリーニングの間使ってください
と一組の羊毛布団のセットが持ってこられた。
説明を聞いているうちに理解…
あっ!やってしまったな
これはダメなやつだ!でも断れない状況
ローンの申し込み用紙に泣く泣く記入
30万円のローンを組むことになった…
そんな良い布団では絶対にない!
クーリングオフの事は知らなかった。
世間知らずって怖い。
人を騙す事を仕事にしている人がいる
という怖さを知った。
これも勉強。高い授業料。




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