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工事現場の足場が竹 香港
香港の中心地を歩いてみて、気づいたことがある。
それは、工事現場の足場が竹であることだ。
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香港の、特にビクトリアハーバーあたりの景観を見ると、高層ビルが立ち並ぶ近代都市的な印象を受ける。
一方で、香港の中心地を歩いてみると、建物は背丈はあるが古さを感じられる。それは、「古風」と形容できるような趣ある感じではなくて、ただ建物が古いというそんな感じ。
だからなのかは分からないが、老朽化が進んでいるそのビルたちを延命させようと、街のあちこちで治療が行われている。
広い通りに出て、斜め上を見上げると一棟以上はメスを入れられている状態が伺える。
そしてその手術現場を見て驚くことなかれ、現場の足場は竹で組み立てられている。
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日本ではまず見られない光景なのではないか?工事現場の足場といえば鉄のパイプを組み立てて、そこを渡りながら作業をしていくイメージ。
しかし、香港の工事現場では足場のつま先からてっぺんまで全部が竹で成り立っていた。危なくはないのだろうか?
竹と地面の接地点を見ても、重りなどが見られる様子はなく、剥き出しの竹がそのまま歩道に突き刺さっている。
竹を蹴ったら崩れそうなくらい脆そうに見えるが、現場の人は普通に作業をしている。
確かに竹と言えば中国のイメージはある。(そもそも香港が中国なのかも分からないが、香港の街中には中国旗がたくさんあった。)
中国から来たシンシンだったかリンリンだったか、果たしてキンペイだったか名前は忘れたが、可愛いパンタが食べる可愛いくないエサこそが竹。
パンダの歯で千切れるような棒が、香港の工事現場に使われていたとは。
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でも仮に竹の棒が落下したとして、それは鉄の棒が落下するよりは危険じゃないような気もする。
鉄の棒が降ってくるのと、竹の棒が降ってくるの二択なら、後者を選ぶ人が多いはず。
もしかしたら、竹の足場の方が脆いように見えて丈夫かもしれないし、足場が崩れたときのリスクも抑えられているのかもしれない。
絶対に鉄の足場の方が良いと思っていたけど、竹もアリなんじゃないかと思わせてくれた香港の工事現場。
絶対にAの方が良いと思っていたことが、他の国に行ってBもアリなんじゃないかと思えた。こういう気づきがもっと欲しい。
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