260.キャラクターが戦争を起こしたぞ!三つ巴の戦いが勃発?
1.2010年平成遷都1300年祭は「せんとくん」VS「まんとくん」VS「なーむくん」の三つ巴の戦い~
みなさんは、覚えているでしょうか?
三つ巴のキャラクターの闘いを。
今でこそ、落ち着いた様相ですが、当時は大変な事件?でした。
それは、「せんとくん」台風のことです。
2010年に奈良県で開かれる平成遷都1300年祭のマスコットキャラクターがまた生まれた!これは市民団体「クリエイターズ会議・大和」がインターネットなどの投票約53,000票の結果、矢雀門を模した帽子と白いマントを着用したシカ「まんとくん」を選び発表した。
同祭を運営する記念事業協会ではすでに「せんとくん」を発表済みで、「気持ち悪い」という不評の中でも現在活躍中!
しかし、これに不満を持った市民団体が新たに「まんとくん」を発表したが、個性の上においては「せんとくん」ほどのインパクトはなく、同じようにシカの角を生やしており、少しむずかしいところもある。
さらに「せんとくん」に反発してしていた奈良の仏教系団体「南部二六会」は、この年の6月20日に、民間キャラ「まんとくん」に続き、第3番目のキャラクター「なーむくん」を登場させた。
この「なーむくん」は日本に仏教を定着させた聖徳太子の少年時代をモデルにして、念仏から名前をつけた。遷都祭を仏教界からも盛り上げようと考えている。
しかし1番目の「気持ち悪い」「可愛くない」といわれ続けている『せんとくん』は今や日本全国にその名とイメージを与えてしまっているため、後からできるキャラクターがどんなに素晴しくてもなかなか勝ことができないのではないだろうか……。
2.コカ・コーラついに、立体商標が認められる!
2008年5月29日。コカ・コーラの瓶に権利があるかどうか?「立体商標として認められるか?が争われた訴訟の判決が知財高裁であった。
判決では立体商標登録を認めなかった特許庁の審決を「極めて強い識別力がある」と判断して取り消した。
飯村敏明裁判長は「コカ・コーラの瓶入り商品は1957年の国内販売の開始以降、驚異的な販売実績を残し、特徴を印象づける広告も重ねられ、ブランドシンボルとして認識されている」と指摘した、結果、商標登録を受けれることになった。
どうして特許庁は今まで容器に関して立体商標として認めなかったといえば、今回のコカ・コーラは容器として認められたのはむしろ初めてのこと。
コカ・コーラの容器は米国、ロシア、中国など数十カ国で登録を受け付けており、日本ではあまり前例がなかったからかもしれない。
判決は、
①同じ形状の無色の容器を示した原告側の調査で六〜八割の人が商品名を「コカ・コーラ」と解答したこと。
②形状に関する歴史やエピソードなどを解説した本が多く出版されている。
③同じ特徴を持つ容器の清涼飲料水は流通していない、などを識別能力があるという理由として挙げた。
これまではサントリー「角瓶」やヤクルトの容器は、立体商標登録を認められていない。
「立体商標」とは、文字や模様に限られていた商標登録が、1997年4月施行の改正商標法で特徴的な人形や容器、看板など立体物にも適用されることになった。
よくある、ありふれたものは認められないが、長い間使用されて認知度が高く他商品と識別できれば認められる。
早稲田大の「大隈重信像」やケンタッキー・フライド・チキンで有名な「カーネル・サンダース像」などは登録されている。
※注 この著作権noteは1999年からの事件を取り上げ、2000年、2001年と取り上げ続け、現在は2002年に突入。今後はさらに2003年から2020年~2022年に向けて膨大な作業を続けています。その理由は、すべての事件やトラブルは過去の事実、過去の判例を元に裁判が行われているからです。そのため、過去の事件と現在を同時進行しながら比較していただければ幸いでございます。時代はどんどんとネットの普及と同時に様変わりしていますが、著作権や肖像権、プライバシー権、個人情報なども基本的なことは変わらないまでも判例を元に少しずつ変化していることがわかります。
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