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中学数学まなび直し_3『正負の数②』

中学数学をまなび直す連載、3回目です。
今回は正負の数の②ということで四則演算を行っていきます。
前回の続きとなりますので、前回を見ていない方はよろしければご覧ください。


正負の数の加法(足し算)

まずは足し算です。

正負の数 加法

数直線は右に行くほど大きく、左に行くほど小さくなるものでした。
ですので+は右に進むーは左に進むと考えましょう。
例えば(+2)+(-5)であれば右に2歩左に5歩進むと考えれば左に3歩、すなわち答えはー3となることがわかるかと思います。
このように考えてください。

正負の数の減法(ひき算)

次に引き算です。

正負の数 減法

ひき算についてはたし算の形に直す方法を中学で習います。
例えば(-5)-(+3)という式のー(+3)の部分は+(-3)と書き換えられる(3を引くことはー3を足すことと同じ)ので、
(-5)+(-3)となり、答えはー8となります。
正の数の引き算は負の数の足し算と同じ、ということです。

同様に負の数の引き算は正の数の足し算、となります。
これについては理屈よりも感覚的に
いやなもの(-)が減る(-)とうれしい(+)
と覚えてください。例えば借金10万円が減ったとすると
0 -(-100000)= 0 +(+ 100000) = +100000
となり、実質10万円所持金が増えたことと同じです。
あとは悩み事が10個(-10)ある内の3個(-3)が減ったとしたら
-10-(-3)=-10+(+3)=-7
となり、確かに数は減っていますね。

このように減法については加法に直すことで加法のルールにしたがって計算することができます。また、慣れてきたら加法に直さずそのまま計算できるようになると尚よいでしょう。
(例えば、3-7=-4のような感じです)

正負の数の乗法(かけ算)

次はかけ算です。

正負の数 乗法

かけ算については教科書な説明は
異符号(+とー)の積はー(マイナス)
同符号(+と+、-とー)の積は+(プラス)
となっています。これで「なるほどね」と納得できる方は良いのですが、そうでない方もいるかもしれないので少し補足します。

私は見る方向と進む方向のかけ算と考えています。
見る方向を+2(2は歩幅と考えてください)として+3進んだ(3は歩数と考えてください)したとすると
(+2)×(+3)=+6
となり、+6の距離にいると言えます。
また、見る方向を+2としてー5進んだ(後ろ歩きをして後退するイメージ)と考えると
(+2)×(-5)=-10
となり、-10の距離にいると言えます。
これで(+)×(+)=(+)(+)×(-)=(-)が説明できました。

次に後半です。
まず見る方向をー2と定めます。これは後ろを向いて2の歩幅で歩くと想定しました。この状態で+4進むと
(-2)×(+4)=-8
となり、-8の距離にいます。これは後ろを向いて前進したらー(マイナス)の方向に進むこと表しています。
また、見る方向をー2としてー2進むと
(-2)×(-2)=+4
となり、+4の距離にいます。後ろを向いて(-)後ろ歩き(-)をすれば結果的に前(+)に進む、ということです。
これで(-)×(+)=(-)(-)×(-)=(+)が説明できました。

分からなくなったらこの考え方を思い出してください。


正負の数の除法(わり算)

正負の数 除法

最後に除法、わり算についてですが、先ほど説明した乗法のルールと同じです。なぜならかけ算とわり算は同じものだからです。
上の計算を見てください。
分数に変形することでわり算をかけ算に直していますね。
すべてのわり算の計算はかけ算に直すことができます。
また、中学生以降の数学の計算ではわり算の記号を使うことはとても少なくなります。それよりも分数とかけ算を多用します。
分数の計算が苦手な方は練習しておくとよいです。

そういうわけでわり算はかけ算と見る、ということを意識していただきたいです。

正負の数の計算(まとめ)

正負の計算 まとめ

いろいろ書きましたが、まとめです。
計算の仕組み自体は加法と乗法に集約できますので、その二つをしっかり覚えるとよいと思います。

練習問題

正負の数の計算 練習問題

練習問題です。
今までの内容を踏まえて計算してみてください。

答えは下









正負の数の計算 練習問題 答え


いかかでしたでしょうか?

ここでつまづき、数学が苦手になったという声も聞くので丁寧に解説したつもりです。
ただの計算と言ってしまえばそれまでなのですが、こういったイメージを持っているだけで(+)(-)の符号の間違いをケアレスミスを切って捨ててしまうのではなく、「あー、意味が分かっていなかったなぁ」となって振り返るための材料となります。
ぜひ学んでいただき、できれば人に説明できるようにまでなったら完璧だと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
次回もお楽しみに。



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