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呼吸の歴史から東洋医学の「肺」と「腎」を考える
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こんにちは、hanaこと玻名城です。
今回も「東洋医学の捉え方」として表題について考えていきます。
今回も、内臓器の解剖生理学と「臓器の歴史(発生学)」から東洋医学の「肺」と「腎」の特に「呼吸」に関わる部分に迫っていけたらと思います。
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1.呼吸の歴史
はじめに、「呼吸器の歴史」について振り返りたいと思います。
今回も「発生学」と「比較解剖学」から学んでいきます。
前回の記事でもお伝えしましたが、生物はアメーバのような単細胞から始まり、大海原で魚類に進化し、両生類で上陸へと近づき、上陸後に爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化したといわれています。
そして胎児は、母体の中でこの生物の個体発生の過程を経ているといわれます。
※【発生学】生物の個体発生を研究対象とする生物学の一分野。医学では胎生学ともいう。(デジタル大辞典)
※【比較解剖学】各種生物の器官の形態・構造を比較し、系統上の類縁関係について研究する形態学の一分野。(デジタル大辞泉)
■ 呼吸の歴史-1- ■
生物が、単細胞生物(アメーバ等)から無脊椎動物まで進化した頃の「呼吸」は、外界に面した皮膚を通して行われていました。いわゆる「皮膚呼吸」です。
海の中(水中)で脊椎動物へと進化する過程で「腸管呼吸」する生物が出てきます。海の中の生物は「腸管腔」も外界の続きと考えられ、腸管腔に面した腸の粘膜を通して「呼吸(ガス交換)」を行ってきました。
■ 呼吸の歴史-2- ■
「腸管呼吸」を皆さんの知っている言葉に置き換えると、いわゆる「鰓(エラ)呼吸」です。
そうして海の中(水中)で脊椎動物は「鰓呼吸」を獲得し、鰓弓(さいきゅう)※鰓をささえる骨 の仕上がりにより多様に進化していきます。
そして進化の過程で「鰓呼吸」を行う鰓の後端部分から「肺」が現れてきます。
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■ 呼吸の歴史-3- ■
「鰓呼吸」と「肺」を獲得した生物は、両生類を経て上陸後、爬虫類、鳥類、哺乳類と進化していきます。
その進化過程で、鰓は退化し、爬虫類でおおよそ完成した肺呼吸は、鳥類、哺乳類への進化に伴い「肺」を大きくしていきました。
※「肺呼吸」へ移行しなかった魚類の中には、「鰾(うきぶくろ)」として体内に残しているものもいます。
2.皮膚呼吸/腸管呼吸と東洋医学
■ 皮膚呼吸 ■
「皮膚」は上陸後、「皮膚呼吸」としての機能を僅かだけを残し、皮膚を厚くすることで外界から身を守ったり、体内の水分を保つための機能へと移り変わります。
また、身体を冷やすための発汗する機能を付け加え、現在のヒトの「皮膚」となります。
※ヒトの「皮膚呼吸」で得られる酸素の量は、肺呼吸で取り入れる酸素の量と比べて、わずか0.6%といわれています。
以上のことを、東洋医学では「腠理」という表現でまとめたのかもしれないですね。
■ 腸管呼吸 ■
先程、腸の粘膜を通して「呼吸(ガス交換)」を行うことを指すといいました。このことは、東洋医学の「肺」を考えるにおいて大切です。
「肺は皮毛を主る」といいますが、「皮毛」は内臓の内面にもつながっていると考えます。
※下記のHAMTの記事でより詳しく学べます。
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