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クローン肉じゃがは嫌だ
食べる側からしたらしっかり調理されたものを食べたいというお話。
肉じゃがを食べました。
まだまださっむいですからね~。イイ感じにあったまりたかったのです。ご飯と味噌汁と肉じゃが、日本食の典型例でオーソドックスなメニュー。いいよね~。
「いつもの食堂で安心できる安定の味」と言いたいところですが、違ったんだなぁ。
すっごい美味しく感じられた 「偽」の味 だったんです。
具材は、じゃがいも、人参、牛肉、たまねぎ、糸こんにゃく、いんげん。なかなか普通でしょ?そしてそれぞれの具材を個別に食べても美味しいんです。ご飯や味噌汁と食べても、やっぱり美味しいんです。
でもね、でも、です。
なんかおかしいのですよ。味覚が。なんだろう?とてつもない違和感がありました。でもそれが何かわからないんです。
で、いつものごとく食べながら真剣思考するという、昼ご飯戦の真骨頂を発揮させました。この疑問は解決しておかないと後悔する!という謎の使命感で(笑)
わかりました。。。。その原因が。
それは「クローン味覚」でした。
なんじゃそれ?(@v@? ですよね。少し例えましょうか。
映画バイオハザードの何番目だったか、主人公アリスが「自分は実験台に作られた人造兵器のクローンのひとつに過ぎなかったこと」に気付くシーン。アリスは戦闘力がとても高いのですが同時に弱点も持っていて、クローン作成→戦闘実験の中でその弱点が克服されていくことを期待されていたシーンです。
そのシーンでたくさんのアリスが画面いっぱいに出てくるのですが、その様相がまさにさっきの肉じゃがの具材と同じなんです。
具材み~んな、同じ味覚。それも味覚の揺らぎが全くない。素材のうま味すらその素材からは外にでない。すべての味覚が閉じ込められた素材。その素材が肉じゃがを構成している。素材同士の味覚のコラボレーションがまったくない。
これがクローン味覚です。そしてこの肉じゃがをクローン肉じゃがと勝手に名付けました(笑)。
これね~どうやって作るかもわかっちゃったんですよ。いえ、簡単なことです。各具材を別々に同じ調味料で煮続けるんです。そして提供時にお皿の上で初めて合わせられる。そうすることで見た目めっちゃきれい、煮崩れなし、ビジュアル最高な肉じゃがが出来上がる。
それを食べたらやはり美味しいんです。美味しいんですけどなんか違う…という無限ループに陥る。
なんか違う の違和感の正体は「肉じゃが具材の部分調理+提供時初合わせ」が原因でした。整った味覚ではあるけれど違和感があったのは、「整っていたからこそ味覚の揺らぎが一切ないクローンな(完全に同一な)味覚だったから」なんですね。
そんな肉じゃが食べたくねーよ!。多少煮崩れてもいいから、じゃがいも少し溶けかかっててもいいから、すべての具材が一つの鍋で調理されてそれぞれの素材が持つうま味が外に出ていろんなコラボレーションをした「ゆらぎのある味覚」を持った肉じゃがが食べたい。
多くのひとがそう思うんじゃないかなぁ。
わりと大きめの食堂などは分業制で調理されているので、このような個別調理を採用していると思うんだけど、そんなとこで食べるなら町中華のごった煮レベルの、ゆらぎまくりの、人間味のある料理が食べたいなぁと心底思った日でした。
みなさまも経験ありませんか?個別調理された具材が合わさっただけのメニュー。美味しいんだけど、どこか違和感がある味。
そんなときは十中八九、個別調理が原因です。ので、そんな食事をとってしまったら、うまいこと口直しをしてくださいね(笑)
さぁ、あしたは何を試そうか。
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