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本当にうまい絵とは
うまい絵の条件を考えてみたら上手な定義に近づいたお話。
なんかたまにはマジめに(いつもまじめと思うけどw)書いてみよう。
岡田斗司夫氏の興味深い切り抜きに出会いました👇。1分半程度なのでまずはご覧ください(どちらも同じです、見れる方で)。
ここで岡田氏がいう「うまい絵」とは、リアルに詳細を描くことではないと言います。小さい頃から絵に親しんできた友人も同様なことを言います。でも素人目から見たら、詳細に書かれている絵をうまいと言ってしまう。どうやらうまい絵の観点が異なるようです。
人の目は現実世界にあるものを見慣れていますね。そして現実にない「絵」という、ある一瞬の空間を切り取ったものを見たとき、どうやっても現実のものと見比べている。人間が目から得る情報はとても多く、脳はそれを処理するのにたくさんのエネルギーを使った結果、無意識に比較して生成した反応の中に「うまい・へた」がある気がします。
絵も音もそうですが、現実世界にあるものに限りなく近づけるように作っていけば、模倣という観点からは「うまい」しかでてきません。ところが岡田氏がうまいと表現している対象はアニメの絵。しかもドラゴンボールの悟空の子供の頃の絵です。もちろん現実には存在しません。でも、見る側の目には現実世界にあるものと遜色ない捉え方をすることができる。これはなぜなんでしょうかね?
実はこれには絵が描かれるときに意識される、解剖学・力学・物理学などの使われ方に秘密があります。これらを意識して描かれた絵は「現実世界にあるリアリティ」を持ち、かつ「現実世界に存在できる条件」を得ます。その結果、現実世界にないものでも、あたかもそこにあるように人間の目は見てしまう。面白いですね(*'▽')。
で、いろいろ調べていたら👆の岡田氏の切り抜きを見て誰かが、「上から目線で見ているこの人は絵がうまいのか?」なる疑問を某掲示板に書いていました。すごいものをすごいとうことを「批判」と捉えているのと、絵がうまい人だけがそれを言える資格があるという狭い視野しか持っていないことに思わず笑いましたが(笑)、こんな短絡的発想は間違ってもしたくないですね。
すごいものはすごい。そしてなぜすごいか?を伝える。これは批判ではなく分析とその共有。それがどんなに「こっちの方がいい」というものを含んでたとしても、筋道立てて納得できる内容ならば批判ではなく一見解です。
絵は、私も描けはしないものの目に見えるものとして、見たり触れたりするのは大好きなので、たくさんの情報が含まれている絵というものに敬意を払って見ていきたいなぁと思いました☺
もっとたくさんのいい絵を見てみたいね~。漫画でも写実でもなんでも^^。すごいなぁと思えるものからムフフなものまで😍。
絵が得意な人や、どっぷり絵に使ってきた人などが持っている視点はまた、とっても興味深いものなんだろうなぁ。そんな感じでいろんな絵をこれからも見ていきたい。