田舎から出てきた娘〜牛丼を求めて〜
この春、私は社会人2年目になった。
最近、世間はたくさんのニュースやゴシップが溢れている。
そんなたくさんの情報の中でひときわ目立ち、話題を掻っ攫ったのが、吉野家の代表取締役の発言だろう。
「生娘をシャブ漬け戦略」
「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢、生娘のうちに牛丼中毒にする。男に高い飯を奢ってもらえるようになれば、絶対に食べない」
今、この発言が日本中の話題を掻っ攫い、炎上している。
この発言に対し、さまざまな観点からの意見が集まっている。
しかし、よく考えてほしい。
吉野家という牛丼チェーン店は果たして上京してから食べるものなのか。
その答えは、否であると私は思う。
田舎にもある牛丼チェーンを、都内でわざわざチョイスする必要がないのではないだろうか。
都内で牛丼中毒になる人は、田舎にいるうちから牛丼中毒になっているだろう。
都内に出てから初めて食べるわけではあるまいし、奢ってもらおうが自分の金で食おうが、そもそも戦略として観点がズレている気がしてならない。
一人暮らしになり、料理が苦手で、経済的な面から牛丼ばかり食べてしまう…
他の選択肢がないという意味での中毒ならわからなくもないが…。
私は社会人になってから、牛丼を食べてない。
確かに牛丼は安いが、自炊した方が安く済むため足が遠のいていた。
しかし、この話題を見聞きしているうちに久々に食べたくなってしまった。
そんな私は、休みの日に牛丼屋に行くことにした。
久々に食べる牛丼に心を躍らせて自転車に跨った。
春の心地よい風を頬に感じながら自転車を漕ぎ進め、牛丼屋を目指した。
しかし、私は気がついてしまった…
私は田舎から田舎に出てきた女だ。
私が今住んでいる田舎には牛丼屋がなかった。
田舎から出てきた右も左も分からない若い女なのに、牛丼中毒になる条件さえ与えられていなかった。
正直、奢ってもらえるならば、牛丼でも嬉しい。
吉野家よ、まずは田舎に吉野家を出店してくれ!!!
奢りでも実費でも食べにいくので、出店お待ちしております!!!