銭湯#働き方体験ツアーで「め〜〜〜〜〜っちゃ惜しい!もったいない!」と感じたことについて
実は、半年ぐらい前に東京都が主催する「銭湯#働き方体験ツアー」に参加しました。遅くなりましたが、感想と「もっとこうしたら…」と感じたことを書きました。
いきなり結論から話しますが、タイトル通り「め〜〜〜〜〜っちゃ惜しい!もったいない!」と感じたイベントでした。
イベント概要
銭湯 #働き方体験ツアー の参加者を募集します!
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/11/25/13.html
もともとは銭湯神ことヨッピーさんの記事を見たのがキッカケでした。(ヨッピーさんキッカケで銭湯にハマった人です)
記事にもあるように東京の銭湯は後継者問題などによる廃業で年々数が減っており、
「このままでは日本の銭湯文化が危ない!」
「若い人たちに働く場としての銭湯を知ってもらいたい!」
「若い人の力を借りたい!」
みたいな感じで企画されたイベントとのこと。
昔は銭湯は家族経営だった→今は跡を継がせようと思ってもその頃には家庭もあり、別の仕事をしてたりする→若者の力・アイデアを借りたい→これからは異業種で働いてる人も取り込んでいかなきゃ!だと勝手に読み取った。
対象:都内銭湯での仕事に関心のある方
「都内の銭湯で働くことに関心がある」
「銭湯経営者の話を聞いてみたい」
「働く側からの銭湯を見てみたい」…みたいな人向け。ふむ
募集チラシはこちら
働く場としての銭湯の魅力を
SNSなどで発信していただけませんか?
「若い人=SNSか…安直やな…(辛辣)」と思ったけど、応募したときはあまり気にしていなかった
プログラム内容
・経営者から直接話が聞ける、質問できる
(めったにない機会)
・浴室の写真が撮れる
(普段銭湯は撮影禁止だからマジでめったにない機会)
特にこの辺に惹かれて応募しました。
写真が撮れるは言わずもがなですが、都内銭湯色々回ってはいるものの直接話が聞ける機会も意外となくて。
番台さんに話しかけるのって結構〜〜勇気いりますよね?(ありがとうございました〜!気持ちよかったです〜!くらしか言えない)
ライスワークよりもライクワーク的な生き方にどうしても憧れてしまう私なので、銭湯経営に興味がないわけではない。でもコネも人脈もない、サラリーマン家庭で育った私が、いきなり銭湯業界に参入って可能なものなんだろうか…という単純な興味がありました。
いざ当日!
参加者の顔ぶれ:ほぼ男性(20人ほどで女性は4人くらいだったはず)
…ということはほぼ全員が現在は銭湯関連の仕事ではなく、なにか別の仕事をやっていると考えられる。
「銭湯好きだし、好きなことを仕事にできたらいいな…でも知り合いもいないしどうしたらいいんだろ」
「銭湯の求人ってバイトしかないし、、人脈作るにはまずはバイトからかな?でももうこのとしてバイトか…今の会社のポジション捨てるのも…」
みたいな感じだろうか。あと東京が地元じゃない、地縁の知り合いがいないとかもめっちゃあるあるだと思う。
↓当日のプログラムに沿って箇条書きで以下↓
銭湯経営者によるお話(15分)
・事前に記事で読んだ、他のインタビューでも答えてた内容中心
バックヤード見学(20分)
・銭湯の中を見学し、随所のこだわりやアイデアなどを聞く
└日々の営業の中でたくさん売上をのばすヒントがある
└工夫してすぐ反響があることが楽しい
・お客さんに嫌な気持ちをさせず、どうやってお金をとるか
└自分の応対一つでお客さんが増える
・「銭湯経営は夢のある仕事」⇒めっちゃ共感
清掃体験(40分)→正直ここに一番時間が割かれているのが謎
・40分あってもカランと鏡と椅子を磨くくらいしかできず
・掃除の大変さはすごくわかった
写真撮影(15分)
・バシバシ写真撮れてとにかく楽しい
・かわいいフォトプロップスなんかも作ってくれてた
・初めてお湯の張ってある浴室で写真撮ってもらったりした
経営者に直接質問タイム(30分)
ー当日出た質問
・実際に銭湯を経営するとなるとかかる月の費用感
・今までで一番大変だったことはなんですか
・お客さんの要望をどうやって経営に活かすか など
★質問タイムまで、参加者が発言したり質問したりする時間がなく、
いざ聞かれても何を聞いていいかわからない、
「こんなこと聞いていいのかわからない…」といった雰囲気
★とはいえ最初は消極的な雰囲気から話すうちに盛り上がり、やっとエンジンかかってきたな〜となったところで「お時間なので…」となってしまった
一番残念だと感じたのは最後のアンケート
まあそんな感じで全体は進行し、最後はアンケート記入→解散だったのですが、私が一番「残念だったな〜」感じたのはアンケートの質問でした。
本日の体験ツアーを終えて、「銭湯を経営したい」という意欲はどれくらい上がりましたか?
ん…?それはちょっと違うんじゃないか…?
一番最初に聞くくらいだから、きっとこれが今回のイベントの目的でゴールなんだろうけど、このプログラム内容で「よし!自分も銭湯経営しよう!」って思う人本当におるんか???
当日はラジオとかの取材も来てて、イベント後に参加者何人かに同じように「銭湯を経営する意欲は上がりましたか?」って聞いてたけど、だいたい「今の仕事もあるので〜」とか歯切れの悪い回答してたよ。
まあそうなるよね…
そもそも「意欲が上がる」ってなんだろう。
私は「自分にもできそう!」=意欲が上がるではないかと思う。
「うお〜〜〜〜実現不可能そうで燃える〜〜〜おっしゃ〜〜!!!やったるワ〜〜〜〜〜〜〜」みたいなタイプの人もいるけども。
「自分でも銭湯の経営ができそう!」というイメージが持てることがめっちゃ大事。就職・転職活動とかもそうだと思う。「この会社でやっていけそう・やってみたい」と思うから、応募しますよね?
(本気で興味あるなら自分で銭湯で聞いたり、銭湯協会に問い合わせたりすれば?それくらいのガッツないと経営なんて無理だよ!ってことかもだろうけど、じゃあ安易に「若者の力を借りたい」とか言わないで欲しいかな…)
(若者だって色々あるんじゃ!)
どういう内容だったら「銭湯を経営する意欲が上がった」のか?
①銭湯好きで経営に興味がある若者が何を懸念しているのか聞く
②その懸念を払拭するアドバイスやアイデアを話し合う
└実際は杞憂だったり、新たな懸念点が見つかったり…
③銭湯経営に対して「実現可能そうなイメージプラン」が描ける
⇒「これなら自分にもできそう!」と気持ちが変化する
例えばこういう流れがあってはじめて、
「意欲が上がりましたか」って聞けるんじゃないかと思う。
無料のイベントとはいえ、申込書に記入して応募して、わざわざ平日や土日に集まって来るぐらいなんだから、それなりに銭湯が好きで興味がある人たちが20人くらい集まってるわけで、5人ずつくらいでそれぞれ話し合ってディスカッションしてみたり、率直な疑問・意見をぶつけ合ったり、そういうのできたと思う。
案の定、最初は消極的だった質疑応答も最後の方になってようやくエンジンがかかってきたのに、「お時間なので〜」となってしまったわけで。もっと別のやり方あったよね(事前にアンケートをとったものに答えるとか)
そういう点で、もっと色々工夫のしどころがある内容だったな〜と思いました。せっかく予算も時間もかけてやってるんだから。
参加者の発信もインスタに写真載せて「今日は銭湯での働き方を体験してきました〜!楽しかった〜!!」だけで終わる感じになっちゃうのは、もったいないですホント。
でも「銭湯で働くっておもしろそう」と思ったのはたしか
とはいえ、「自分の企画したことでお客さんに喜んでもらえる」「ありがとうって言ってもらえる」ことをやりがいと感じられる、言い方が難しいけど、シンプルに「労働の根本」みたいな仕事だなと感じました。「イベント企画」とか「場作り」に興味がある人にも、すっごい向いてそう。
いろいろ辛辣なこと書いてしまいましたが、普段なかなか知る機会のないお金事情とかについても詳しく知れて面白かったし(ここに詳しく書かれてます)、いろんなことを考えるキッカケをいただいたなと思いました。コミュニケーション設計の大切さを痛感…って話でした。
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