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「コンビニ人間」を読んで思ったこと。

実はこの本を読むのは2回目。

読んだことをすっかり忘れてて、
読み終わりかけに「そういえば読んだことあるな」と思い出した。

登場人物と私は似てるなぁと思うところがいくつかある。

主人公の恵子の勤務形態(フルタイムのアルバイトで週5勤務)や、

なにが正しいかわからないことは、同僚の言動を「なるほど。これが正解なのね」と取り入れていくところも。

読んでて「私も自分がないのか」と悩んだし、
でも恵子のように完璧に仕事人間にもなれそうにはない。

恵子のようになりたくないなと思いながらも、もうなってるような気もするし、本来持っているであろう超合理的に物事を捉える性質に憧れる部分もある。

もう1人のキーマン、白羽は、海外ドラマ「Bones」に出てくるコリン・フィッシャーと吹き替えの声を想像しながら読んでた。(わかる人いるかな)

白羽の身勝手な言動の元である「全てから隠れたい」という感覚も覚えがある。

とにかく隠れたい。
全部から自分を守りたい。

強い自己愛を持っているからの全力逃走。
悪いのは自分じゃないと信じたい。

本当は消してしまいたいと思う部分を2人はそれぞれ持っていて、本を読み進めるごとに「あー痛てぇ」と思わされる。

ただの不器用な人間が描かれている。
私はまだこの2人を愛しいなぁとか思わない。

自分の中にまだ生々しくあって、
それを持て余してしまっているから。

いつかまたこの本を読んだら違う感想を持つのだろうか。

また記憶をなくして読んでみたいなと思う。



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